新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

12月29日 その2 不可逆的解決

2015-12-29 16:38:01 | コラム
韓国対策に不可逆的解決を世界に発信しよう:

日韓間の歴史的な合意の発表があってから2日目となって、色々な肯定的・否定的・批判的な意見がマスコミからも所謂専門家から出てきている。マスコミ御用達のNew York Times様のご見解も早速取り上げられた。それでこの一件が全米に広まったなどと思うな。あれはNY州の新聞だ。国内の韓国問題の専門家の中には矢張り「韓国信ずべからず」的な声もあるし、我がメル友の中にもかなり手厳しい論評もあった。テレビ局が韓国の元慰安婦の言い分を流すのは、私には如何なものかと思わせてくれて愉快ではない。

私が思うには「韓国の次期政権だろうと挺対協であろうと何だろうと、可逆的な行動に出られないような手段を講じておくことが肝要ではないか」なのである。我が国の長年の対韓国の主張は「1965年に解決済み」だったはずのことを、当時の協定に反して50年も経た今になっても挙国一致で蒸し返しているのが韓国なのである。国際条約など彼等の前にあってはなきが如きだ。また、世界の諸国の世論に「1965年に解決済みだったことを韓国が持ち出して我が国を貶めようと全力を挙げている国をご存じか」と尋ねて「承知している」という答えが返ってくると思えるのか。この辺りに我が国の世界とは言わないまでも諸外国に対する”我が国とは”との情報の発信量があまりにも少なかった悪影響と言うべきか実態があるのではないか。

この度の不可逆的解決の合意の報道にしても、私は寡聞にして総理か官房長官か外務大臣が全世界の大使館乃至は出先機関に直ちに記者会見を開いて「今回このような韓国政府と不可逆的合意に達し、慰安婦像も韓国政府が排除に向けて努力すると声明を出したのでご承知おき願いたい」とでも発表し他とは知らない。あの合意を既成事実に仕上げておけば、全世界に周知徹底され、韓国が近いか遠い将来に何らかのこの合意に違反する行動に出られないような封印が出来るのではないかと考えている。それもさることながら、最低でも「英語」による海外向けの政府声明的な情報の発信をすべき時だと、声を大にして主張したい。海外で悪ければ、アメリカでもテレビや新聞に我が国の関連の情報が極度に少なかったことは、これまでに何度も述べて遺憾の意を表してきた。言うべきことを言わないから何時まで経っても「知られざる日本」のままなのではなかったか。

私は官房長官は毎日記者会見をされているのだから、それを外人記者クラブでも開催され、少なくとも事情をちゃんと把握している外務官僚辺りが通訳の任に当たるべきだと言いたい。プロの通訳を使うのも結構だが、彼らは当事者ではないので正確に通訳するかもしれないが、当事者の意を帯した聞き手の心に響く訳にはならないのではないかと危惧するのだ。何れにせよ、この際正確で事実を余すところなく伝える海外向けの、最低でも英語による情報の発信を可及的速やかに実行して置くべきではないのか。

不可逆的解決

2015-12-29 07:23:28 | コラム
日韓の間で決着した慰安婦問題:

私はこの問題については詳しくはないし、正しく理解している訳でもないと自覚している。だが、何となく売られた喧嘩に我が国が官民を挙げて苦労してきたような気がしてきた。その懸案事項が今回の外相会談で不可逆的解決というか決着の合意を見たことは誠に結構なことで、岸田外相の努力と総理の謝罪の意を表された決断を評価せねばなるまいと思う。だが、相手は政権が変わる度に前政権の合意を平気で覆してきた実績があるし、ユン外相のあの世界遺産登録の際の悪意に満ちた寝返りを見るにつけても、今回も何らかの裏がなければ良いのだがとつい考えさせられてしまう。

そこで今朝になってまず産経を読めばいろいろと想定可能な障害が残っているやに思わせてくれた。合意文書が出来なかったことを指摘する声もあったが、現時点では合意成立を否定したり批判するべき時ではないような気がする。それはそれとしても、世界に韓国と韓国系アメリカ人のに中国系まで加わって我が国を誹謗中傷する象徴のような慰安婦像は民間の事業であり韓国政府は努力するという曖昧な表現に終わらせたことなどを見る時に、我が国では官民の協力で解決せねばならない課題は残されているように思う。それらの課題は、自民党の一員だった河野洋平氏が発した談話等が深く関係していた以上、安倍内閣が解決の努力をされたことは当然の流れだったと思うのだ。

韓国側にはこの解決済みだったはずの案件を自ら持ち出して我が国との間でここまでこじらせたのであり、それを現在の政治・経済・外交の諸点で自国が置かれた好ましからぬ立場からすれば、朴大統領が何とか合意に持ち込まざるを得なかった事情も分かる気がする。私は安倍内閣は次なる課題として朴政権が不可逆的解決を忠実に維持し、次期政権にも確実にこの点を引き継ぎして蒸し返すことなく、日韓間の要らざる火種にしないよう、繰り返し念を押すことをなんとしても実行願いたいと考えている。