品種別に構成比の分析から入れば:
昨2日の世界の統計について佐藤隆一氏からか「上位ベルギー・オーストリア・ドイツに関しては新聞?雑誌?書籍が多いのでしょうか?紙の用途別使用量などは」とのご質問があった。「何分にも一人当たりの消費量を採り上げて中国をこき下ろしたかったので、ここには目がいっていませんでした」と言い訳をして天眼鏡?を使って細かい付表中の統計の数字を見て纏めて見たものを、再度細かく分析してみた。結論から言えば「先進国では印刷媒体と書籍類の衰退は明らか」だった。
構成比で見れば、ここでは各地域別と主要国の品種別消費量の統計と当該国での構成比に注目してみた。
西欧では総量の7,135万tonに対して印刷筆記用紙は2,144万tonで構成比は30.0%と対前年比△1.9%、新聞用紙は620万tonで8.7%で対前年比△5.8%となっていた。即ちこの2品種の構成比の合計が38.7%だったのだ。中でもドイツは新聞用紙が194万ton.8%で、対前年比は△7.1%だったのだ。印刷筆記用紙が639万tonで全体の32.0%で対前年比は+0.6%と大健闘だったと見える。
北米(アメリカとカナダ)では2品種の合計が総計の7,251万tonに対して新聞用紙が407万tonの構成比が5.3%で対前年比が△8.9%と相変わらずのマイナス成長、印刷筆記用紙が1,947万tonで25.2%を占めて対前年比△4.5%とあって、印刷媒体向けの紙の減少が続いていたのだった。両品種の構成比の合計は30.5%となっていた。
我が国は総量が2,734万tonで対前年比±0。中でも新聞用紙は318万tonと未だ全体の11.6%とアメリカやドイツよりも高いのが印象的で、成長率は△2.6%ではあっても新聞大国の感は否めなかった。印刷筆記用紙915万tonで構成比は33.4%でも△1.8%とマイナス成長で、残念ながらICTの先進国の一角を占めている事を立証していた。構成比の合計では45.0%と極めて高い。未だ書籍と雑誌類がそれほど衰退していないのか。
中国はどうだっただろうかには興味があった。総量の1億329万ton中に新聞用紙が321万tonで構成比は3.1%の低率で、成長率は△11.3%とあったのはやや意外だった。印刷筆記用紙は2,295万tonと構成比も22.2%と、先進工業国と対比すれば両種目合計でも25.3%と低かったのは、正直に言って矢張りかと。
世界での新聞用紙と印刷筆記用紙の合計の構成率を見れば、32.3%となっていた。他の地域の構成比は東欧が新聞用紙の6.5%に印刷筆記用紙の23.6%が加わって30.1%、オセアニアが新聞用紙の11.0%に印刷筆記用紙の32.9%で合計43.9%と高く、中東では新聞用紙が4.6%で印刷筆記用紙が26.8%で合計が31.4%と世界の平均を下回っていた。
ここで前記の結論に戻れば、紙、就中印刷媒体向けの品種の成長が今後ともあるとすれば、先進工業国の地域には期待できないということになる。だがしかし、新興国の地域でも現状からICT化が急速に進めば、それは儚い望みになるのではないかという気がする。
参考資料:紙業タイムス社"FUTURE"12月7日号
昨2日の世界の統計について佐藤隆一氏からか「上位ベルギー・オーストリア・ドイツに関しては新聞?雑誌?書籍が多いのでしょうか?紙の用途別使用量などは」とのご質問があった。「何分にも一人当たりの消費量を採り上げて中国をこき下ろしたかったので、ここには目がいっていませんでした」と言い訳をして天眼鏡?を使って細かい付表中の統計の数字を見て纏めて見たものを、再度細かく分析してみた。結論から言えば「先進国では印刷媒体と書籍類の衰退は明らか」だった。
構成比で見れば、ここでは各地域別と主要国の品種別消費量の統計と当該国での構成比に注目してみた。
西欧では総量の7,135万tonに対して印刷筆記用紙は2,144万tonで構成比は30.0%と対前年比△1.9%、新聞用紙は620万tonで8.7%で対前年比△5.8%となっていた。即ちこの2品種の構成比の合計が38.7%だったのだ。中でもドイツは新聞用紙が194万ton.8%で、対前年比は△7.1%だったのだ。印刷筆記用紙が639万tonで全体の32.0%で対前年比は+0.6%と大健闘だったと見える。
北米(アメリカとカナダ)では2品種の合計が総計の7,251万tonに対して新聞用紙が407万tonの構成比が5.3%で対前年比が△8.9%と相変わらずのマイナス成長、印刷筆記用紙が1,947万tonで25.2%を占めて対前年比△4.5%とあって、印刷媒体向けの紙の減少が続いていたのだった。両品種の構成比の合計は30.5%となっていた。
我が国は総量が2,734万tonで対前年比±0。中でも新聞用紙は318万tonと未だ全体の11.6%とアメリカやドイツよりも高いのが印象的で、成長率は△2.6%ではあっても新聞大国の感は否めなかった。印刷筆記用紙915万tonで構成比は33.4%でも△1.8%とマイナス成長で、残念ながらICTの先進国の一角を占めている事を立証していた。構成比の合計では45.0%と極めて高い。未だ書籍と雑誌類がそれほど衰退していないのか。
中国はどうだっただろうかには興味があった。総量の1億329万ton中に新聞用紙が321万tonで構成比は3.1%の低率で、成長率は△11.3%とあったのはやや意外だった。印刷筆記用紙は2,295万tonと構成比も22.2%と、先進工業国と対比すれば両種目合計でも25.3%と低かったのは、正直に言って矢張りかと。
世界での新聞用紙と印刷筆記用紙の合計の構成率を見れば、32.3%となっていた。他の地域の構成比は東欧が新聞用紙の6.5%に印刷筆記用紙の23.6%が加わって30.1%、オセアニアが新聞用紙の11.0%に印刷筆記用紙の32.9%で合計43.9%と高く、中東では新聞用紙が4.6%で印刷筆記用紙が26.8%で合計が31.4%と世界の平均を下回っていた。
ここで前記の結論に戻れば、紙、就中印刷媒体向けの品種の成長が今後ともあるとすれば、先進工業国の地域には期待できないということになる。だがしかし、新興国の地域でも現状からICT化が急速に進めば、それは儚い望みになるのではないかという気がする。
参考資料:紙業タイムス社"FUTURE"12月7日号