新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

スポーツを語る

2017-06-01 09:13:16 | コラム
スポーツ雑感:

サッカー:
先ずはここから。鹿島アントラーズは言うなれば突如として石井正忠監督(44歳)を解任した。この監督は昨年Jリーグを制覇するは、クラブW杯で準優勝するなど立派な成績を残していた。だが、今シーズンでは鹿島はJリーグでも途中経過だが7位に低迷し、先頃のACLでも予選敗退だった。クラブ側は「今季の成績を総合的に判断した」と解任の理由を説明したとか。

私はサッカー界では欧州でも南米でも、実にあっさりと折角選んだり頼んだりして監督にした人を、少しでも成績が期待に反しているかに見えると厳しい判断でシーズン中でも解任してしまうようだと思っていた。私は物知り顔でサッカーを論じてはいるが、実際に厳しい練習をして「優勝」を目指すような環境にいたのは高校までだ。そこでは、監督が何か作戦を立てて指示を出そうと、その結果が敏感に出るような次元にはなかったと思う。

だが、現在のようにサッカーが国際的にも発展し普及し、技術的には「あれは曲芸か」かと思わせるような技を持つ選手が世界中にいる時代となった。フォーメーションも複雑且つ高度化した。そのフォーメーションを決めて指揮し指導するのが監督であるのは解るが、その高邁な思想乃至は理想を実現できないのは選手であって、監督がサッカーをやっている訳ではないのだ。だが、私には「何故かな」と思わせるような果断さで監督が解任されている。

私は石井監督が解任されるのだったならば、今年のNPBの野球ではパシフィックリーグではロッテの伊東勤監督、オリックスの福良淳一監督、セントラルリーグでは中日の森繁和監督とヤクルトの真中満監督と4位に落ちた読売の高橋由伸監督が解任されても不思議はないと思う。敢えて言えば、日本ハムの栗山英樹監督も石井正忠監督と運命を共にすべきではないかとすら思える。

その昔、対日輸出が伸びないカナダのメーカーのマネージャーに向かって、冗談というかユーモアのつもりで”Take a look at Japanese market with a long eyes.”と言ってみたことがあった。勿論「長い目で見る」という日本語の表現をそのままユーモアのつもりでな英語にしたのだが、意外にも即座に理解して「良く解った」という話になったことがあった。どうやら、NPBの球団側は”long eyes”で監督さんを見ておられるようだ。

ここで、英語の講釈をしなければ。英辞郎等によると「長い目」は”take a long range view”や”long term view”や”long term perspective”などが出ていた。私があの時に思い浮かべたのは、”on a long term basis”だった。

プロ野球:
30日のセパ交流戦開始の日に、楽天が読売を大量得点で撃破したのは既に取り上げた。私はプロだろうと高校だろうと野球では前日に必要以上に打ったのではないかと思わせるほどヒットを打つと、翌日の試合ではサッパリという原則のようなものがあると信じていた。事実、楽天はあの試合で16本も打って13得点で、負けた読売でも13本で5点だった。関心は「これでは楽天は31日には打てなくなりはしないか」という辺りにあった。

ところが、案に相違して31日には9安打で6点を取って見せたし、ペゲーロとウイーラーもホームランを打っていた。打てなかったのは読売の方で、ヒット数が5本で得点はゼロだった。私が思うところの原則はチャンと読売の方に当てはまっていたのだった。読売は打撃不振に悩み、あの10本を超えたヒット数は久し振りで「打撃復活か」と喜んだ解説者もいた。野球では面白いことが起きるものだと思っている

バドミントン:

私にはバドミントンを語るほどの知識はないし、84年の人生でこの競技を見たこともない。だが、違法カジノで賭博をした廉で追放されていた桃田賢斗の復帰が叶って、登場した日本ランキングサーキット大会で優勝する試合のニュースで動画を少しだけ見た。「なるほど、世界のランキングで2位だったかにあった者はものが違うな」と思わせるプレーぶりだったし、優れた素材であると解った。

私はその人が果たしてどの競技に最も向いているか、適しているかは永遠の謎のような気がする。私は偶々縁あって小学校の頃から周囲に湘南中学(当時)の蹴球部の選手たちがいたので、そこに混じって球を蹴っていたので蹴球に憧れて、入学と同時に入部したのだった、それが私に向いているかどうかなどは考えたこともなかった。因みに、湘南中学では敵性競技の野球は禁じられ、野球部はなかった。

話を桃田君に戻せば、私はそれこそ彼はバドミントンを選んだことが最高且つ最上の選択だったのではないか思える才能を見せていたと思う。我が国のように何かと言えば「将来オリンピックでの活躍が期待できる」とマスコミが騒ぎ立てるので、花形の種目に人材が偏りがちだと思う。私は彼が他の種目を選んでもある程度の成績を残せるかとは思うが、現時点ではバドミントンが最適ではないのかと思った次第。