新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

6月15日 その2 読売巨人軍が持てる力を発揮したのか

2017-06-15 09:18:27 | コラム
興味深い試合だった読売対ソフトバンク:

14日夜のこの試合は、さしたる興味も関心もなく見始めた。だが、開始と同時に異様な閃きがあり、「デスパイネ、内川、和田等の故障者を抱えて多少運気が下がっているソフトバンクには勝ち目がない」と思わせてくれた。それは1回表のアメリカ帰りの川崎があっけなくFA後の故障上がりの山口俊に三振させられたところで、これはもしかしてソフトバンクの惨敗かと思うに至った。得点差の問題ではなく、あれは惨敗だろう。

読売はこれまでに散々酷評してきたようなテイ―ム構成で、確か平均年齢が12球団中最高で30歳を遙かに超えていたと記憶する。しかし、頑迷な球団幹部は今年も高齢のFA選手を買いまくり、高橋由伸の迷采配の下に順調に負けてきたのだった。しかも、昨夜の大殊勲の山口も日本ハムから来た陽岱鋼も2ヶ月以上何の貢献もしてこなかった。それが漸く昨夜で買い入れた全員が揃ったという状態だった。

それにして、山口は良く投げていたし、何処か気迫を欠いたソフトバンクの好打者連中は面白くないほど三振させ、凡退させていった。私はかなり早い時点でこのまま「ノーヒットノーランがあるかも知れない」と思って見ていた。私のDeNAの頃の山口の印象は「何か纏まりを欠いた力一杯の投手」だったが、監督がラミレスに替わってから花が咲きかけてきたかと思っていた。それが、何と読売移籍に踏み切ったのだった。最悪の選択だと思った。

理由はいくらでもあるが、私はFA即読売というのは引退後を考えれば賢明な策かと思うが、それほど他球団の待遇に至らざるところがあるのだと見做している。即ち、読売に行けば引退後に、比較論として元の球団にいるよりも安定した生活が保障されているかのようであり、狭き門であるテレビ解説者への機会も増えているようだから。

私はアメリカ系の球技は「モメンタムのスポーツだ」と言ってきたが、昨夜もその例に漏れず、ソフトバンクは完全に流れを山口に奪われてしまっていた。それだけではなく、投手の絶対量が不足したかに見えるソフトバンクは「育成上がり」という石川柊太を使ってきたこともあった。無理があるとみていた。

石川は良く投げていたが、坂本にホームランを打たれた頃には解説の小久保が指摘したように、最初は150 km以上出ていた球速が130 km台の落ちていたのだった。私は坂本に打たれたところで「石川君、ここまで楽しませてくれて有り難う」とお礼を言ったのだった。その辺で山口が投げ続けるかどうかは別にしてノーヒットノーランの気配が濃厚になったと思っていた。

そこに、読売が二軍から挙げて戻したCruzの代わりにカミネロとやら言う逃げ切りの投手を挙げてあったので、マシソンと2人で繋げば可能性が高いと踏んだのだ。それに、昨夜は高橋由伸の采配というか投手起用が珍しく大正解で、山口を6回で引き下げたのは見事だった。私は山口はDeNAで完投が多かったとは言うが、あれだけ力一杯では6~7回が限度だと思っていたのだ。こういう力の限界が来る投手には阪神の能見やDeNAの井納と読売の内海がいると思っている。

話が逸れたが、昨夜の読売の出来は経験豊富な選手を集めておいた効果が一気に現れたのだと思っている。あのまま一年中勝ち続けられるかと言えば、それは単なる希望的観測だろう。兎に角打てな過ぎるのが問題だ。それに投手もやや先発型というべきかローテーションを組めるだけ数が揃っていない。曰く、菅野、田口、マイコラスに山口か吉川では一寸無理がある気がする。

しかも、高齢者が多いのだから、昨夜のような良い試合運びが一年中出来るかという疑問もある。だが、如何に首位の広島から12.5ゲームも離されてはいても、今後は広島も阪神も安心してはいられない強敵が復活したと見做すべきだろうと思う。そうではないと、セントラルリーグが面白くならない。

ところで、昨夜も鈴木誠也がサヨナラホームランを打ったが、あれは緒方監督がただ単に「神がかっている」を「神ってる」と言い間違えただけのことだと、ハナから確信していたが、如何かな。


築地市場の跡地の利用法

2017-06-15 07:30:42 | コラム
小池都知事肝いりのプロジェクトテイ―ムが:

どうやら小池都知事は今週中に豊洲への移転問題についての決定を発表するようだと報じられている。だが、この陰にあったどころではない、築地の移転後の利用法としてオリンピック用の道路が通るはずだったという話はすっかり何処かに行ってしまったかの感がある。先日取り上げた有本香氏の著書の広告にも「築地で止まった環状2号線の東京五輪までの開通は、もはや絶望的」との項目があった。

私は何度かお台場に行く途中でこの開通待ちとでも言いたい道路を見ていた。絶望なのかどうか知らないが、築地の豊洲への移転延期が表明された時に「この跡地利用問題」をマスコミもかなり頻繁に取り上げていた。しかし、そこに小池都知事が環境大臣だった頃の環境省の官僚だったと報じられている小島座長は、築地での商業施設建設を含む報告書を出したと言われる一方で、小池都知事は「築地のブランドを大事にしたい」とまで述べられた。

私が奇異に感じたことは、あれほど築地の利用法が論じられているにも拘わらず、小池都知事の天敵であるかのような森喜朗元総理率いる組織委員会がこのことに対して何らかの意見か反対論を述べたという報道はなかったような気がする。今やしきりに「2020年のオリンピック開催まで時間がない」と言われている時なのに、あの道路の開通を諦めて良いのだろうかと、私は不思議なことだと思って眺めている。

森喜朗元総理や武藤敏郎元財務事務次官は小池都知事と何らかの話し合いを終えて、築地市場の後利用について許可か認可を(カタカナ語では「ゴーサイン」だが、英語では”greenlight”と言う)与えたのだろうか。私は2020年まで生きていられるかどうかの自信はないので、どちらでも良いようなことだが、ハッキリして貰いたいと思うのは、おかしいのだろうか。