新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

1月3日の出来事

2019-01-04 14:55:51 | コラム
3日となって漸く外に出てみた:

ジムに行く:

昨年の12月29日から何もしないで過ごしてきた為か体が鈍ってしまって朝から方々痛かったので、正月営業で10時から開くジムまでトボトボと歩いて行った。それが運悪く寒風に逆らって歩く方向なので、普段ならば老化した脚でも10分程度済む距離を15分以上もかける結果となって体の芯まで冷え切ってしまった。そこで、先ずは体をほぐそうかとマッサージチェアにかかってみた。だが、残念ながら1回15分の機械的マッサージでは体は硬くなったままだったので、諦めて風呂に入ることにした。

ところが余程血行が悪くなっていたのか、先ずは熱いシャワーを浴びて体を温めてから何時もよりは長い時間湯船につかっていても一向に温まった感じがしてこなかったのだった。「こんな事もあるものか」と思ったほど珍しい状態だったので、早々に切り上げて11時37分のバスで帰宅することにしたが、それでもある程度以上は暖まっていたようで、吹きすさぶ寒風にも何とか耐えることが出来た。だが、体の節々の痛みはそれほど抜けていた訳ではなかったのは残念だった。

関東大学駅伝(俗称箱根駅伝):
既に予想しておいたように青山学院大学の5連覇は達成されなかった。忌憚ない事を言えば「当然だった」のかも知れないと思っている。その敗因は昨日も指摘しておいたように「原晋監督ののぼせ上がりというか、油断というか、心に隙があったとでも言えるような精神状態にあったのではないか」と見ている。ご当人は方々のテレビで勝てなかった原因について色々と分析して述べておられるが、ご自身に油断があったという認識(自覚症状)はなかったのではないか。

余談になるが、触れておきたいことがあった。それは今朝ほどのテレ朝の羽鳥の時間で、京大卒の玉川徹が「何故箱根駅伝には関西の大学が一校も出ていないのだ」との疑問を瀬古にぶつけていた事だった。あれがもしやらせでなければ、玉川の疑問は全く尤もで、日テレが全国ネットで中継して盛り上げているが、あれは言うなれば「ローカルな監督地区の大学の駅伝競走」なのである。

そこで採り上げたいことは、これまでに何度も引用してきた故・篠竹幹夫監督の述懐である。「(監督である)俺が試合に臨んで俺がほんの少しでも弱気を見せようものならば、その微妙な心の揺らぎを学生どもは敏感に読んで弱気になってしまうものだ。また練習中でも俺が学生たちに気取られない程度の心に隙が出てくると、学生たちはここでも矢張りその微妙な点を感知して手を抜いたような練習振りになってしまうのだ。

要するに指導者足る者は部員たちの前では1分どころか1秒たりとも弱気になってはならず、一瞬たりとも隙やを見せたり気を抜いたりしてはならないという大原則だ
」なのである。故篠竹監督は非常に個性豊かな方だったが、このように非常に哲学的(?)な事も言われたのだった。私はこの「指導者の心構え」を伺った時には「なるほど、そういう姿勢でおられるからこそ、あの全日本選手権(ライスボウルのこと)3連覇の偉業を達成された訳だと思っていた。

実は、この「指導者の心構え論」を何人かの大学の先生方にお話ししてみたことがあった。その時には全員が同じように「その通りです。我々講義をする者が心に隙あるとか、迂闊に手抜きや気を抜いたりすると、学生たちは敏感にそこを気取って講義を真剣に聞いていないような状態が生じるものです。我々教壇に立つ者は一瞬たりとも気を緩めてはならないのです」と語られたのだった。もしもこの「指導者の心構え論」を原晋監督が読まれたら何と言われるだろうか。

ライスボウル:
昨日はこれを観戦するのが楽しみだった。だが、遺憾ながら結果は余りにも予想通りの展開となった。敗軍の将となった関西学院大学ファイターズの鳥内監督は「戦術の問題ではない。力の差がありすぎて危険だ」と語られたと報じられていた。全くその通りだと思う。NHKのBS(大学ラグビーは地上波だが)でも鳥内監督は試合前に「スペシャルプレーは使わない」と語られたと言っていたが、あれだけ差があったは2~3のスペシャルプレーを用意して来たか否かの問題ではなかったと思う。

そもそもXリーグの上位にくるテイームの選手構成は言うなれば「東西の一部校の有力な選手たちを集めたオールスターのようなもの」なのである。そこにたった1校の大学が単独テイームで挑むのだから、鳥内監督が指摘されたようにテイーム力に大きな差があるのは寧ろ当然だろうと思う。より具体的に言えば関学から7本のTDを獲った富士通には立命館、関学、関大、日大、法大、慶大等のOBが綺羅星の如くに並んでおり、そこにアメリカの大学出身のQBとRBがいるのだから、関学を以てしてもあの結果になってしまうのだ。

私は鳥内監督の試合後の感想は「来年辺りからこの方式を再検討して新たボウルゲームを設けるべきだ」と言っていたと解釈していた。ラグビーは既に社会人と大学の勝者を戦わせて日本一を決める方式を止めている。フットボールの場合に大学の卒業生たちがXリーグに所属する企業とどのような契約で入社しているのかは知らないが、富士通やIBMのようにアメリカの大学出身者まで集められては、単独の大学テイームが対戦する限界を超えてしまったと思う。

確かに昨日は最初のうちは流石に関学で富士通のエースRBのニクソンを止めて見せた。だが、その善戦健闘も時間の問題だった。結果的にはアフリカ系アメリカ人の身体能力の高さと、富士通のオフェンスラインが関学のデイフェンスラインを見事にコントロールして、ニクソンが走り抜けられるようなブロックをして見せてくれただけとなってしまった。仮令そうであったも、関西学院大学ファイターズの健闘振りは称えておくべきだと思う。