新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

6月29日 その3 「日米安保条約に思う」を謹んで訂正します

2019-06-29 11:03:18 | コラム
条約の条件は:

宮崎正弘氏は“さてこの日米安保条約の廃棄だが、条文に「どちらか一方が一年前に通告すれば、この条約は効力を失う」とあり、日本人が想定さえしなかったシナリオが現実のものになる。”と「国際ニュース早読み」の6月27日号で指摘しておられた。

私は在職中に何度も我が国のお客様と輸入の契約の書類を法務部の指示に従って作成したものだった。そして、その末尾というか終わりの部分にはこのような「破棄」の条件と「本契約を支配する(governing lawだったと記憶する)法律はアメリカ何々州のものであり、言語は何語」との条項を入れてあった。という次第で、日米安保条約でも「破棄の条件」の記載があったのだと、あらためて確認出来た。

ここからは単なる想像というか仮定のまた仮定のような事だが、トランプ大統領がこれまでにオバマ大統領時代に設定された外国との条約やオバマケアのような国内の法律等を破棄してこられた実績を考えると、遙か昔に成立した片務性が高いと認識されている条約の破棄を言い出される事もあるかと思われるのだ。但し、今日言い出されても、現実に破棄となるのは1年先の事だ。

諸専門家の一人が言われるには「現在のアメリカにとっては最優先項目は対中国問題と対イランであって、日米安保条約破棄の件の優先度は高くはないのでは。それに今やトランプ大統領は完全に再選に向けての選挙モードに入っておられるので、破棄は喫緊の案件ではあり得ないのでは」となっていた。それのみではなくトランプ政権はNAFTAの改訂版も国会の承認を得ていない状態だ。

勿論、この安保条約がどうなって行くかは重大な案件であり、我が国としても等閑にしておく訳には行かないのだと思う。トランプ大統領は片務だと言われるが、選挙キャンペーン中には「日本の駐留軍の経費を日本はより多額に負担すべきだと言われた。ところが、我が国から「思いやり予算等を含めて70%以上も負担しており、世界で最大である」と申告した後はこの件には触れらなくなった。これも、専門家の言である「トランプ大統領には遠慮する事なく諸々の懸案について、実態を余すところなくお伝えすべきだ」はかくの如く重要なのだと思っている。

「こちらからあれこれと言わずとも、理解し認識しておられる」と思い込まない事が肝腎ではないのか。

注:上記の中で太字が訂正箇所である。


6月29日 その2 サニブラウン・ハキーム君の優勝に思った事

2019-06-29 09:07:00 | コラム
DNAとアメリカに渡った強みか:

昨28日夜は陸上の日本選手権で男子の100 m走の決勝があると知らされて、18:30からNHKのBSに合わせて待っていた。その一方でTBSの「報道1930」とフジのPrime Newsともに興味深い話題を採り上げていたので、頻繁にチャンネルを変えて三つを見たり聞いたりしていた。ところが、意地悪い事に呼び物の100 mの決勝は一番最後で20:30を過ぎてからだった。お陰様でTBSもフジも部分的に聞く事が出来てかなり勉強させて貰えたし、陸上の方でも高校生だの21歳の女子の大学生が優勝する場面も見せて貰えた。

ところで、肝心要の100 mの決勝だが、ここ一番の勝負に弱いと聞いていた前日本記録保持者の桐生祥秀君が、アメリカ帰りのサニブラウン・ハキーム君に惨敗と言っても良い形で負けてしまった。先ほど聞いた為末大氏の解説では、向かい風0.3 mではサニブラウン君の10.02秒は9秒台に入っていた速さだったとの事だった。私は彼と桐生君との差は、アメリカに渡って教えられたサニフラウン君が有利だったのは仕方がないと思っている。

実は、試合前に彼がマッサージを受けている絵が出たが、そこに見た臀部の筋肉の凄い盛り上がりに驚かされたのだった。大袈裟に言えば数十センチの高さがあったのだ。そこで痛感した事は「アメリカ式の科学的な鍛え方を経験したサニブラウン君は、主に国内で練習を重ねてきた桐生君にこれだけでも勝っているのではないのか」だった。そう言う根拠は、かの錦織圭君はフロリダにあるIMG Academyで学んだ成果で、あの体格で確かテニス界の世界のランキングでは最高4位まで行ったのだ。私が知る限りでも、IMGの教え方はそれほど近代的且つ科学的で合理性があるのだそうだ。

恐らく、サニフラウン君が留学先に選んだフロリダ大学もIMG式の鍛え方をしているのだと思う。それだからこそ、あの筋肉が付いたのだと思うのだ。これは飽くまでも一般論だが、アメリカの強豪大学などでの教え方は「トレーナーが部員にそれぞれ何処の筋肉をどのような方法で鍛えてくるかを指示して、各人はそれぞれウエイトトレーニングなり何なりを消化して、十分な態勢を整えてから練習に参加する」というアメリカならではの自主性を尊重しているそうだ。

IMGが具体的にどのような手法を用いているかは知らないが、そこにNFLに憧れて留学した高校生が1年も経ってフットボールでは足の速さの基準となる40ヤード走のタイムは我が国の大学生を凌駕する次元にまで達していたという話を聞いている。その高校生は教え方と鍛え方の科学性と合理性を挙げていたという。又聞きでもそういう実体験を聞けば、錦織圭君があそこまでの世界的テニスプレーヤーになったのも解る気がする。

そのサニフラウン君だが、その父親から受け継いだアフリカ系の優れた素質の上にアメリカ的練習法の下で過ごしてきたのだから、昨日の優勝も当然の事のように思いながら、あの後半の加速で桐生君を抜き去ったスピードを鑑賞していた。これから先に我が国のスポーツ界が取り入れれば良いと思う事はアメリカ式というかIMGのような鍛え方に何処まで倣っていくかだと思う。しかし、心すべきは「アメリカと我が国におけるスポーツとその選手たちの在り方は、色々な意味で大いに異なっている」という点だ。私はこれ以上は触れたくない微妙な要素があると思っている。


日米安保条約に思う

2019-06-29 08:09:59 | コラム
条約の条件は:

宮崎正弘氏は“さてこの日米安保条約の廃棄だが、条文に「どちらか一方が一年前に通告すれば、この条約は効力を失う」とあり、日本人が想定さえしなかったシナリオが現実のものになる。”と「国際ニュース早読み」の6月27日号で指摘しておられた。

私は在職中に何度も我が国のお客様と輸入の契約の書類を法務部の指示に従って作成したものだった。そして、その末尾というか終わりの部分にはこのような「破棄」の条件と「本契約を支配する言語は」との条項を入れてあった。という次第で、日米安保条約でも「破棄の条件」の記載があったのだと、あらためて確認出来た。

ここからは単なる想像というか仮定のまた仮定のような事だが、トランプ大統領がこれまでにオバマ大統領時代に設定された外国との条約やオバマケアのような国内の法律等を破棄してこられた実績を考えると、遙か昔に成立した片務性が高いと認識されている条約の破棄を言い出される事もあるかと思われるのだ。但し、今日言い出されても、現実に破棄となるのは1年先の事だ。

諸専門家の一人が言われるには「現在のアメリカにとっては最優先項目は対中国問題と対イランであって、日米安保条約破棄の件の優先度は高くはないのでは。それに今やトランプ大統領は完全に再選に向けての選挙モードに入っておられるので、破棄は喫緊の案件ではあり得ないのでは」となっていた。それのみではなくトランプ政権はNAFTAの改訂版も国会の承認を得ていない状態だ。

勿論、この安保条約がどうなって行くかは重大な案件であり、我が国としても等閑にしておく訳には行かないのだと思う。トランプ大統領は片務だと言われるが、選挙キャンペーン中には「日本の駐留軍の経費を日本はより多額に負担すべきだと言われた。ところが、我が国から「思いやり予算等を含めて70%以上も負担しており、世界で最大である」と申告した後はこの件には触れらなくなった。これも、専門家の言である「トランプ大統領には遠慮する事なく諸々の懸案について、実態を余すところなくお伝えすべきだ」はかくの如く重要なのだと思っている。

「こちらからあれこれと言わずとも、理解し認識しておられる」と思い込まない事が肝腎ではないのか。