新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

統計集

2019-12-11 14:32:19 | コラム
一寸興味ある統計が:

紙業タイムス社刊行の「FUTURE誌」の19年12月16日号に、一寸興味を惹いた色々な統計が載っていたので、引用してみようと思う。

書籍と雑誌:
先ずは出版科学研究所が「書籍と雑誌の販売部数の推移」が採り上げた2008年と2018年の10年間の変遷を。書籍は2008年に7億5,120万冊だったものが、2018年には5億7,129万冊と△24%を記録していた。一方の雑誌は2008年に24億3,872万部だったものが、10年後の2018年には13億7,840部と△56.5%という大幅な落ち込みだった。出版物の低迷もあるが、雑誌には印刷媒体の凋落が良く解る数字が出ていると思う。

新聞
次は新聞の発行部数で、日本新聞協会経営業務部の調査による統計。2008年には5,149万1千部の発行部数だったものが、2018年には3,990万2千部に低下していた。これは、この間に△22.5%の減少だったことを示していた。だが、意外だったのはこの落ち込み率は雑誌よりも穏やかだったこと。しかし、何れにせよ、印刷(紙)媒体の凋落が著しかったという事実を遺憾なく見せているのは残念である。

そこで、念の為に新聞用紙の国内生産量に目を転じてみると、2008年には374万トンだったものが、2018年には259万トンと△31%という急激な低下となったいた。それでも、アメリかでは似たような期間に60%も減少していたことと比較すれば、未だ未だ穏やかであると同時に未だこれから先にさらに落ち込む危険性を秘めていると言えると思う。現に、若い世代では新聞を定期購読していないと言うではないか。

高齢者の人口の割合
これはUNの“World Population Prospects. The 2017 Revision”からの引用である。我が国がその比率が世界最高であるというのは印象的過ぎると思った。第1位が我が国で、1億2,612万人中3,557万人で28.%に達していた。第2位はイタリアで23.3%、第3位はポルトガルの21.9%、第4位はドイツの21.7%、第5位がフィンランドの21.6%と僅差で続いていた。以下10位まではブルガリア、ギリシャ、クロアチア、スウエーデンで、第10位に20.1%のフランスが来ている。私にはアジアでは我が国だけというのが印象的だった。

上記の統計を諸賢がどのように読まれるかと思って採り上げた次第だ。しかしながら、我が国が高齢者の人口の比率が世界第1位にあるのは、月並みな言い方だが、緊急に改善対策の必要があるのではないか。

参考資料:紙業タイムス社刊行 FUTURE誌 19年12月16日号