おかしな法律だとしか思えない:
私にはこの「職場でのパワーハラスメント(パワハラ)防止を企業に義務付ける労働施策総合推進法の改正法(通称、パワハラ防止法)なるものは理解できないのである。そもそも「パワハラ」なるカタカナ語が奇々怪々で、無理矢理に英語にしてみれば、」“Power harassment”辺りになるだろうとは思う。この言葉が出回り始めた時には意味が解らなくて、二男に解説を求めた。彼は「上司または権力者による苛めだと思えば解りやすいだろう」と教えてくれた。それならば、何故素直に日本語で言わずにカタカナ語にしたのかと思わずにはいられなかった。
私が在職中にアメリかでは“sexual harassment”が問題になって、本社ではわざわざ副社長を集めて説明会があり、我々部員にもそれに該当する例を詳細に解説されたのだった。“harass”とはOxfordには“to annoy or worry ~ by putting pressure on them or saying or doing unpleasant things to them”とある。との解説の中には「女性に向かって、今日の洋服は良く似合うね」は駄目だというのがあった。それほど微妙なことだと良く解ったし、アメリカにおける女性への対処法とは、こういう微妙ものかとも理解できた。
それが我が国では「セクハラ」などというカタカナ語にされて、勝手な解釈を付け加えて「上司または権力者による苛め」を「パワーハラスメント」などという意味不明なカタカナ語に置き換えてしまった。しかも、それだけに飽き足らず、「パワハラ」などという俗称まで造ってしまった。“power”は既に何度も解説したが「上司」だの「権力者」という意味では使われていない言葉だ。もしも上司と言いたければ“superior”という歴とした言葉もあるし、略式では“boss”が広く使われている。即ち、「スーハラ」か「ボスハラ」ならば、私も揚げ足は取らないということ。
ところで、アメリカの大手企業に「上司または権力者による苛め」があるかといえば、私は滅多なことではそうはならないと思う。極端に言えば、上司、即ち副社長兼事業部長は気に入らない奴だと思えば、虐める前にクビにしてしまうか、何処か辞めてくれと言わんばかりの部署に左遷して終わりにするだろうと思う。これも何度か解説したが、アメリカの企業では副社長兼事業部長の下に全ての部員が階級としては横一線であり、しかも即戦力で中途採用したのであるから、業務の進め方はその者の能力に任せているので、細かい点まで介入することはしないのが普通だ。
ましてや、事業部長が苛めなどをして無駄な時間を費やすことはしない。現に私はMとWの2社での22年半を通じて、上司に実務の進め方に介入されたことは1度あったかなと記憶する程度だ。事業部長にしたところで、生産・販売・営業・総務・経理・人事等々の全責任を負っているのだから、部下を虐めている暇などある訳がないのだ。それに、我が国の組織との明白な相違点は「職務内容記述書」には滅多に「部下を指導する」との項目は入っていないし、第一に「新卒を定期採用して教育する」というシステムは金融・証券界以外はないのである。
翻って我が国を見れば、平社員から係長、課長代理、課長、部長代理、部長という段階で昇進していき、各段階で部下の指導・教育をしていくような文化である。時には部下を厳しく叱責することもあるのだ。アメリカの製造業では本社機構にいる連中は皆中途入社で、何処か他社で十分に経験を積んできているし、人事権を持つ事業部長がそれと見込んで採用しているのだ。そんな者たちを気にくわないといって虐めたり揚げ足を取っていたりすれば、多忙な事業部長も部員もともに貴重な時間を浪費することになるのだ。
私は我が国とアメリカの社員の採用方式の何れが優れているのかとの議論をする気はない。決めつけて言えば「文化の違い」であるから比較する意味はないと思うし、優劣の観点から論じるのも余り意味はないと思う。しかしながら、人にとっては向き不向きはあるので、私にとってはアメリカ方式の方が適応しやすいと思っていた。結論めいたことを言えば、アメリカには「上司または権力者による苛め」は普及していないので、“harassment by superior”などという表現は存在していないのだと思う。何れにせよ、パワハラ防止法はおかしなものだと言いたいのだ。
私にはこの「職場でのパワーハラスメント(パワハラ)防止を企業に義務付ける労働施策総合推進法の改正法(通称、パワハラ防止法)なるものは理解できないのである。そもそも「パワハラ」なるカタカナ語が奇々怪々で、無理矢理に英語にしてみれば、」“Power harassment”辺りになるだろうとは思う。この言葉が出回り始めた時には意味が解らなくて、二男に解説を求めた。彼は「上司または権力者による苛めだと思えば解りやすいだろう」と教えてくれた。それならば、何故素直に日本語で言わずにカタカナ語にしたのかと思わずにはいられなかった。
私が在職中にアメリかでは“sexual harassment”が問題になって、本社ではわざわざ副社長を集めて説明会があり、我々部員にもそれに該当する例を詳細に解説されたのだった。“harass”とはOxfordには“to annoy or worry ~ by putting pressure on them or saying or doing unpleasant things to them”とある。との解説の中には「女性に向かって、今日の洋服は良く似合うね」は駄目だというのがあった。それほど微妙なことだと良く解ったし、アメリカにおける女性への対処法とは、こういう微妙ものかとも理解できた。
それが我が国では「セクハラ」などというカタカナ語にされて、勝手な解釈を付け加えて「上司または権力者による苛め」を「パワーハラスメント」などという意味不明なカタカナ語に置き換えてしまった。しかも、それだけに飽き足らず、「パワハラ」などという俗称まで造ってしまった。“power”は既に何度も解説したが「上司」だの「権力者」という意味では使われていない言葉だ。もしも上司と言いたければ“superior”という歴とした言葉もあるし、略式では“boss”が広く使われている。即ち、「スーハラ」か「ボスハラ」ならば、私も揚げ足は取らないということ。
ところで、アメリカの大手企業に「上司または権力者による苛め」があるかといえば、私は滅多なことではそうはならないと思う。極端に言えば、上司、即ち副社長兼事業部長は気に入らない奴だと思えば、虐める前にクビにしてしまうか、何処か辞めてくれと言わんばかりの部署に左遷して終わりにするだろうと思う。これも何度か解説したが、アメリカの企業では副社長兼事業部長の下に全ての部員が階級としては横一線であり、しかも即戦力で中途採用したのであるから、業務の進め方はその者の能力に任せているので、細かい点まで介入することはしないのが普通だ。
ましてや、事業部長が苛めなどをして無駄な時間を費やすことはしない。現に私はMとWの2社での22年半を通じて、上司に実務の進め方に介入されたことは1度あったかなと記憶する程度だ。事業部長にしたところで、生産・販売・営業・総務・経理・人事等々の全責任を負っているのだから、部下を虐めている暇などある訳がないのだ。それに、我が国の組織との明白な相違点は「職務内容記述書」には滅多に「部下を指導する」との項目は入っていないし、第一に「新卒を定期採用して教育する」というシステムは金融・証券界以外はないのである。
翻って我が国を見れば、平社員から係長、課長代理、課長、部長代理、部長という段階で昇進していき、各段階で部下の指導・教育をしていくような文化である。時には部下を厳しく叱責することもあるのだ。アメリカの製造業では本社機構にいる連中は皆中途入社で、何処か他社で十分に経験を積んできているし、人事権を持つ事業部長がそれと見込んで採用しているのだ。そんな者たちを気にくわないといって虐めたり揚げ足を取っていたりすれば、多忙な事業部長も部員もともに貴重な時間を浪費することになるのだ。
私は我が国とアメリカの社員の採用方式の何れが優れているのかとの議論をする気はない。決めつけて言えば「文化の違い」であるから比較する意味はないと思うし、優劣の観点から論じるのも余り意味はないと思う。しかしながら、人にとっては向き不向きはあるので、私にとってはアメリカ方式の方が適応しやすいと思っていた。結論めいたことを言えば、アメリカには「上司または権力者による苛め」は普及していないので、“harassment by superior”などという表現は存在していないのだと思う。何れにせよ、パワハラ防止法はおかしなものだと言いたいのだ。