新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

12月25日 その2 格闘技2話話

2019-12-25 14:54:25 | コラム
興味深いものだった:

ボクシング:
先ずは先日の村田諒太(33歳)対カナダのバトラー(24歳)のミドル級のタイトルマッチ。挑戦者のバトラーというのが若いだけに、どれほど年齢の利点を活かして村田に向かっていくかとやや不安感があった。しかもアナウンサーが彼の30戦で1敗だけというのを強調し過ぎるのもイヤな感じだった。だが、当方は村田のKO勝ちを信じて観戦していた。確かに若さを誇るバトラーの右ストレートだかは強烈だったようで、試合後のインタビューでは村田の左目の周りは紫色になっていた。

しかし、村田は5ラウンドの45秒しか残っていなかったところで右からの連打に次ぐ左の強烈な一発をバトラーの顎に見舞って「ドカーン」というような音が聞こえたと思ったほどの倒れ方でバトラーをTKOで倒してくれた。見事な勝利で胸がすく思いだった。私はどうしても刺青の文化が広まっていない国に育ったので、あのバトラーのような背中に大きな彫り物があるような選手には嫌悪感を覚えて、我が国にその筋の者たちのお仲間かと思ってしまう。それはそれとして、村田諒太を褒めて良いと思う。

ここで話題を得意の分野である英語に持っていこう。以前にゴルフの(と断るまでもないか)石川遼がアメリカに渡って“ryo”と綴る名前はアメリカ人にはどうしても「リオ」としか発音できないのだと聞いたことがあった。私の経験の範囲内ではそういう問題が起きたことがなかったので、あの村田の試合に呼んだアメリカの著名なリングアナウンサー氏が“Ryota Murata“をどう発音するかに一寸興味があった。実際には何度も何度も「リオタ」としか言えていなかった。なぜそうなってしまうかは未だ調査も研究もしていない。

空手の組み手:
これも、つい先日偶々チャンネルが合って観戦した極真空手の選手権試合の組み手の決勝戦でのことだった。延長戦まで行っても旗判定では決着がつかずに板割りで決めようとなった。だが、これも確か両者が同じ20枚を割って再再再度の延長戦になった。門外漢の私にはあれほど強烈に突き合い蹴り合ったのに、よく痛みに耐えて戦えるものだとひたすら感心していた。「痛くないのか、耐えられるのか」という意味である。

そこでジムで知り合った空手をやっておられると聞いた礼儀正しい武道家に尋ねてみた。答えは「それは組み手で突きが当たれば痛いが、それを痛くないような顔をして耐えている。しかし、数多く当てられれば前半身が内出血していて試合後には耐えられないほど痛いもの。時には重傷でそのまま病院直行ということすらある。特に上段の蹴りなどがもろに当たれば失神しそうなことすらある。また板割りは流派によっても割り方に違いがある。また、板には目があるのでその重ね方で目が不揃いだと割りにくい場合もあるもの」となっていた。

武道である空手をボクシングと比較するのは適切な見方ではないかも知れない。だが、かたや上半身裸で革製のグラブを嵌めて打ち合う方にはノックダウンがあるのに、道着を着用して素手で打ち合う空手では「痛さに耐えて突き合い蹴り合っていると負傷者が出てしまうこともある」という辺りが武道の特徴であると思って承っていた。同時に感じたことは、空手の方には我が国(琉球と言うべきか?)の精神主義が良い意味で濃厚に現れているという点である。礼に始まり礼に終わるという点もその特徴であろうか。


予想通りだった日韓首脳会談

2019-12-25 08:10:00 | コラム
会ったことに意義があったそうだ;

私は先ず何の具体的な結果が出るとは予測していなかった安倍総理対文大統領の会談は、予定時間を15分も延長して終わったと報じられた。延長しようと何だろうと、当初予定の30分では一寸厳しい儀礼的な会談になることくらいは、誰にでも解ることではなかったか。最初からそのような予定を組んだということには、双方に何か結果を出そうという気がなく、単なる従来通りの主張を述べ合う為の会談にする気だったかと疑う。ここで、結論めいたことを言ってしまえば「文在寅大統領の頭の中には来たるべき選挙対策で占められていた」だと思う。

安倍総理は中国に向かわれる前から会談で言うべき事を記者団に述べておられ、実際にその通りを文在寅大統領に突きつけられたと思う。文在寅大統領の言い分も誰にでも予測できる範囲を出ていなかった。だが、私には一つだけ気になった点があった。それは我が国が採った我が国の側で決めるべき事柄である貿易管理の強化とホワイト国外しの件に矢張り拘泥して、飽くまでも「撤廃」を言い出していた点である。しかも文大統領は「この件を両国の当局が協議している」とまで言ってのけたようだった。

「協議」は完全な事実誤認で、経産省は最初から「説明会」と題して韓国の担当部門のかた2名と接していた。細川昌彦氏はテレビで繰り返して「この問題は協議する性質ではなく、それぞれの国が決めることだ。事前に先方と相談する案件ではない」指摘しておられたし、韓国の担当者にも十分説明してあったと聞いている。だが、面子というか体面を重んじ、局面を糊塗して何とか国民に「どうだ、我が国は日本に撤回させるべく話し合いに応じさせている」と言うしかないので、大統領まで「協議」と言ったのではないか。さもなくば通訳の誤訳だろう。総理が協議に応じられる訳がない。

しかも、現実的には3品目の輸出はチャンと進んでおり、それに加えて我が国は「レジスト」の管理を少し緩和までしていたのである。韓国がそれを「日本側が誠意を示した」と見下したようなことを言う姿勢も何かを取り違えていると思った。私には輸出の実体は解らないが、韓国側が原材料不足で操業が停止したなどという報道はない。サムソンだって苦情を言っていないとも聞いている、。

思うに文大統領は何としても経産省に全面的に撤回させて、選挙対策の目玉に出もしようと画策しているのだろう。韓国の担当部署からは「我が国と対話して帰って来たのではなく、自国の主張を貫いて撤回させるべく協議してきた」とでもいう報告が上がっていたではないのか。文大統領も「対話」を認めたくないのだろう。要するに、韓国に対しては何を言っても正直には上に上げないということらしい。

このように自国の主張を貫こうとするのが国際的な交渉事であり、実務担当者間では余程の事というか、何かその場で決めて良いという権限が与えられていることはないと思う。であれば、首脳同士の会談となるのだが、韓国のように正直に相手国の主張を上司に報告しないような国(ハッキリいえば虚偽の報告をするのでは)を相手にしているのでは、何度首脳会談を繰り返しても我が国が目指すような結末には至らないと危惧している。「反日種族主義」には韓国人は嘘を言うとあったではないか。