新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

「無責任だ」と言われそうな議論を展開しよう

2022-01-07 15:15:10 | コラム
カーボンニュートラルと電気自動車(EV)への疑問:

私は菅義偉前首相が2050だったか2030年までにカーボンニュートラルを達成すると言われたときに「大いに疑問では」と思って聞いていた。それは、菅氏も私もその頃までに生存している訳がないのだからだ。その宣言の前だったか後だったかも記憶はないが(だから件名に「無責任」と掲げておいたのだ)、私は何年までだったかにEVのみにするという政策も疑問だと指摘した。

理由は簡単で、それを可能にする為にその頃までに、日本中至る所に「電気スタンド」を設置して置かないことにはEVは動けなくなるからなのである。その意味はそれだけの電力の供給態勢が整っていなければならないのだが、昨日雪が降った為に東京都では他の電力会社から電気を借り入れねばならないと言っているほど現時点でも既に供給不足なのだ。これぞ、あの安倍元総理が指摘された悪夢の民主党政権、それも菅直人元総理の忌むべき置き土産で、原発がろくに動いていないからなのだ。

だから火力発電依存度が高すぎると、何とか言う国際会議で非難されたのは何処の国だっただろうかという話だ。そんな状況下にあることを菅義偉氏も岸田文雄氏も綺麗サッパリとお忘れの様子なのは何となく心細いのだ。白人たちの社会でワイワイ言うから、何としても彼らの主張に合わせねばならないと思っておられるのかも知れないが、彼らが常に正しいとは限らないことは、歴史が証明しているではないか。もしも解らなければ、高山正之氏にでも訊いてみるが良い。

ここで、一寸間を置いて、上記の「電気スタンド」と何かを解説しておこう。我が国で普及しているカタカナ語の「ガソリンスタンド」がそもそも誤りというか日本語であって、英語では「ガス(ギャス)ステーション」なのだ。だから英語では「電気(エレクトリシテイー)ステーション」とでもなるだろうと思うが、敢えてガソリンスタンドに調子を合わせて「電気スタンド」としたのだ。だが、これでは全く別物になってしまうのだ。カタカナ語にはこのようなおかしなものがあるとお解り頂ければ十分だ。

言いたかった事は「全部がEVになった頃に、それを賄い得るだけの電力があるのか」と「その電力を火力発電で賄う事になったならば、どんな顔をして何とか言う会議に出て行くのか」という疑問である。それとも「中国から充電せずとも済むリチュウムだか何だかの電池を供給して貰える算段が出来ているのか」と伺いたくなる。無責任だろうが、一般市民の私には疑問な点が多い議論というか政策だと思ったから言うのだ。疑問ではあっても、2030年ならばこれらの政策がどうだったかを私は知り得ようがないのだから気楽なものなのだ。

本日は60日に一度の検査の日だったので病院に行っていた。その待ち時間の間に読んだ週刊新潮で佐藤優氏と「日本自動車ジャーナリスト協会理事、岡崎五朗氏」との対談が掲載されていた。見出しは「脱炭素にはつながらない嘘だらけのEV推進政策」と打たれていた。これは面白そうだと思って読んだ。詳細は省くが岡崎氏は「EVはエコではない」との件で「政府は2030年までに急速充電器を3万台設置する方針ですが、できるのでしょうか。また、トヨタ自動車の豊田章男社長は、日本の車が全てEVになると、原子力発電所が10基必要になると言っています」と語っておられた。「

「我が意を得たり」と言えば偉そうなので、本当の専門家が言っておられるのだから、私如きが呈した疑問も満更見当違いでもなかったようだと、少し安心したのだった。ここでも、私は無責任に徹して専門家のご意見に便乗して言うが、白人世界でこう言っているからと言って迂闊に迎合すると、後になって彼らに梯子を外されでもしたらどうなるかを、よく考えてみるべきではないのだろうか。

この点では特に軽佻浮薄なマスコミの論調には警告を発したいし、菅直人氏には「今からでも遅くないから議員辞職でもして、自らの不明を恥じて、無茶苦茶に止めさせた原発の再稼働でも唱えたらどうか」と言ってやりたい。私は菅直人氏が本気で太陽光発電などで原子力発電所を止めた分を補えるとでも思っていたのかと疑っている。あのパネルの大手メーカーが皆中国なのも大いに「???」ではないのか。

妄言多謝。