アメリカの知的階級にある人のバイデン大統領の評価を尋ねてみた:
以下は私の永年の友人の1人がバイデン大統領とアメリカの政治の状態をどう見ているかを尋ねてみたことに対する返信である。彼の意見がアメリカのビジネスマン全体の意見を代表していないのは当然だが、我が国の報道機関が伝えてくれるアメリカの政治の現状とは異なる点があると思うので紹介する次第。下記のように「貴方のバイデン大統領の評価は」と題して入っていった。
私からの問い掛け:
貴方のバイデン大統領の評価は?
カリフォルニア州に40年近くも住んでいる私の永年の良き友は「バイデン大統領になってから何にも良いことなどなかった」と言うし、スタンフォード大学等のビジネススクールの教員だったYM氏は「嫌トランプ派だった貴方の有人や元の同僚たちにバイデン大統領をどのように評価しているか尋ねてみれば」と言うし、畏メル友RS氏もその点に大いに関心があると言われるので、この際アメリカの知識階層にある人たちのバイデン大統領の評価を尋ねてみることにした。
私にはバイデン大統領は「トランプでなければ誰でも結構」というような感覚で選ばれた感があるので、その点についても2人の友人の意見を伝えることから入り、下記のように尋ねてみた。
私の質問:
我が国ではトランプ前大統領の頃と比較すれば、バイデン大統領の動静についての報道の量は遙かに少ないと思う。その為かどうか、私にはアメリカで彼がどれほど貴方のようなビジネスの世界の中核を為す人たちに認められているかについては全く認識できていない。
私の友人たちは民主党も共和党にも次期大統領の有力な候補者が不在であると見ている。また、スタンフォード大学等のビジネススクールの教員だった友人は「トランプ前大統領の支持者には労働者階層にある者たちが多く、その連中はトランプ前大統領が主張していた虚言のようなことが実現されるものと信じてついて行ってしまったのだ」とまで言っている。
バイデン大統領についての貴方の見解を聞かせて貰えれば有り難いので、宜しくお願いします。
アメリカを代表する大手企業の事業部のdirectorであるハーバード大学MBAである友人の返信:
非常に興味深いお尋ねだと思うので、私の思う所を述べてみよう。
*多くのアメリカ人たちはトランプ大統領の自己中心的(自分ファースト)であってお国のことに重きを置いていない姿勢にウンザリしていたので、穏健で効率的だろうと見たバイデンを選んだのだった。
*私は現在までの所では果たしてバイデン大統領がその期待通りだったか否かについては確信がない。だが、アメリカには二大政党制の存在があるので、全てが思い通りに進む訳ではないのだ。
*バイデン大統領はトランプ政権時代とは異なって、COVIDという疫病の征圧対策に科学的手法を導入しているという違いがあると思う。
*私はかなり高い確率でトランプ氏が共和党の次期大統領選挙の候補者に選ばれると確信している。それは党内の他の候補者がトランプほどの支持を得られるとは思えないからだ。
*私は前回の大統領選挙では、多数の共和党支持者たちが「民主党の候補を支持する訳にないかないとの理由で、トランプに一票を投じたと思っている。だが、彼らは喜んでトランプに投票したのではなかった。
その連中は民主党がより中道派の(例えば、トランプ一派と反目していても現在は共和党であるリズ・チェイニーのような)候補者を推薦していればその候補者の支持に回っていたはずだと思う。
*私は民主党が次期大統領選挙で勝つ為に必要とされる準備を整えられるかと、中道派の候補者を立てられるかが否かを疑問に思っている。党内のリベラル派の勢いが強くなっていけば、中道派は共和党に迎合するものと看做されて排除されると見ている。
*上述のような状況から考察すれば、私は次期大統領選挙がもしトランプ氏の勝利となっても驚きではないと見ている。だが、そのような自体は可能な限り回避されたいと願っている。その理由は「彼は非道徳的であり自己中心的だから」だが、彼の支持者たちはその点が解っていないのでは危惧している。
彼らは個人の権利(自分本位)を守ってくれる人にのみを評価しているのだ。私は残念なことだと思うのだ。