新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

1月19日 その2 2回目のワクチン接種の効力は

2022-01-19 10:26:07 | コラム

岸田総理は昨年末に3回目を前倒しすると言われたが:

 ここ新宿区では、その総理の宣言の前に広報紙で「22年1月に接種券交付で接種は2月」と告知されていた。という次第で、前倒しは不可能ではないかと危惧していた。果たせるかな、先週中に郵送されてきた接種券に指定されていた3回目の接種日はピッタリと8ヶ月後だった。家内も同様。と言うことは、小生の場合には2回目が昨年の6月中旬だったので、あと約1ヶ月は厳重警戒態勢でオミクロン株に感染しないようにして過ごすべしとなった。

今日までにマスコミ報道やテレビの登場されるご専門のお医者様や大学教授の先生方のご講義を総合すれば「2回目の接種によるウイルスに対する免疫力か抵抗力は5ヶ月でほぼ消えるが、感染しても重症化しない能力が20%程度は維持できている」辺りになるだろうかと思っている。ということは、我が方は実に危険な範囲内にあるとなってしまう。

それかあらぬか、11日に国立国際医療研究センターの循環器内科の医長先生に定期診察を受けたときに「オミクロン株の感染力が強いので、これまで以上に厳戒態勢を整えて過ごすように」と警告された。そこで、先生の許可を得て昨年の12月から再開したジム通いの可否を伺って見ると、「当分の間は控えるように」という悲しい告知だった。従うしかないと判断した。残念至極であるが割り切ることにした。

考えるまでもないことだが、昨日辺りで一日の感染者数が昨年8月だったのか最悪の記録を突破したのであるから、そういう事だと受け止めている。これは何もジムだけのことではないが、マスク・手洗い・消毒・過密を避ける以外にも換気があるのだから、如何なる密閉空間、例えば公共交通機関も避けるのが賢明となうようなのだ。

木村盛世さんのように「ただのカゼ」と決めつけられる権威者もおられるが、基礎疾患を持つ超後期高齢者としては、矢張り「御身大事」を優先することにした次第だ。


反町理氏がショックを受けた理由

2022-01-19 09:25:28 | コラム
TSMCが熊本を選択した理由は:

昨18日のPrime Newsは自民党幹事長・茂木敏充氏が出るとあったので、茂木敏充氏とは如何なる人物かに初めて接する感があったので、ある程度の興味を持って聞いていた。幹事長のお人柄は兎も角、私の興味を惹いたことがあった。それは、反町氏が「TSMC(台湾積体電路製造=Taiwan Semiconductor Manufacturing Company)が新工場設置に熊本を選んだ理由は労務費が低いことにあったと聞いてショックを受けた」と言って、茂木氏に「そういう事とご承知でしたか」と尋ねた点だった。

茂木幹事長の答えは兎も角、私も同様に精神的な打撃(カタカナ語にすれば「ショック」だが)を受けたが、その中身はと言えば「情けなさ過ぎる、それが本当ならば」だった。我が国の給与水準が世界的にも低いことは今や常識かも知れないし、初任給の20万円辺りというのは30年以上も上がっていないことと聞かされている。TSMCが九州は熊本を選んだのは、それだけが理由であっては欲しくないし、質が高く均一な労働力があったと思うが、低賃金には一理も二理もあるように感じたのは情けなかった。

私は昭和37年(1962年)から約4年間の大阪支店勤務で学んだ俗説(事柄?)の一つに「大阪の警察官の過半数が九州出身者であり、彼らが大阪に職を求めてきた理由の一つに『九州にはこれといった地場産業が少なく、就職の機会が北海道よりも少ないのではと言われている』から」というのがあった。俄には信じ難い気がしていた。

この件は兎も角、我が国の給与水準の低さも兎も角、安倍内閣では経団連等に総理が再三再四昇給を求めておられたし、内閣が変わってもその流れは変わっていないと見える。敢えて「嘗ては」と言うが、我が国は労務費が低い中国に進出して工場を設けて、外注先として活用してきた。その中国は目覚ましい経済発展(したのだろう)の成果で労務費が高騰して、最早世界の下請け工場どころか、世界のサプライチェーンを支配する大国と化してしまった。

その時にあって、半導体の致命的な供給不足の時代にあって、台湾の世界的半導体メーカーは新規の工場建設地に中国を選択することなく熊本を選んだと知った時には、余り気にはならなかった。それは「我が国と台湾との間にある親密な関係がさせたこと」という受け止め方しかできなかったから。だが、我々一般人よりも遙かに情報源に近いマスメディアはその理由の一つが「低労務費」にあったと承知していたのだった。だが、私の見落としか彼らの意図的な情報の隠蔽があったのかと、この点にも精神的打撃を受けたのだった。

その打撃の直後だったので、正直に言って茂木幹事長の答えは「そういう事が言われているとは承知しているが、そうではない」となっていた辺りまでは聞いていたが、やや精神的に虚ろとなって全部を聞き逃してしまっていた。いや、茂木幹事長の全体的な語り口を聞いていると「非常に巧みに明言を避けるか、聞き方次第で如何様にも取れるような政治家的な表現」を多用されていたと見た。

その辺りは番組の前半で見せたヴィデオで、麻生副総理が茂木氏を「巧みに褒めあげ且つ欠点を指摘している」辺りを見せた通りだと感じた。長い年月、アメリカ人の二進法的思考体系の中にいて、彼らが常に「ばらりずん」と断定的に決断し、断言するのに馴れていただけに「文化の違い」と「政治手法の違い」を感じていた、反町氏の「ショック」だった。経団連を始めとする我が国経営者たちは、この件をどう判断されていたのだろうか。「何とかして早急に経済を回して、給与水準を引き上げよう」と決意を新たにしたのだったら良いが。