新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

総理大臣か父親の何れで処置するのか

2023-05-27 07:48:52 | コラム
位人臣を極めて者として:

週刊文春が「岸田文雄総理の翔太郎秘書官が公邸で親族や友人を集めて宴会等の不謹慎な行動をした事」を写真入りで報じた。一般人の1人である当方は「そんな振る舞いをしたのか。総理大臣のご長男は懲りない人だな」と読んだと同時に「岸田総理は何とかして身内を庇うような行動に出られるだろと思う。庇う事の是非については、世論はうるさいだろうが、私は岸田さんとはそういう人だろう」と予測した。

私も「親」になってから59年も経ってしまった。そして、自覚できた事は「親にとっては仮令何歳になろうとも我が子は我が子であり、何か間違ったとしても万障差し置いても庇い立てして保護してやるのがその務めだ」だと思う。また「そう思って、そのように努めて何処が悪いのか、何か法律に触れる事でもあるのか」という強い気持ちがあると思う。それでこそ一家の長だろうと考えている。

だが、このたびのご長男が巻き起こして一件は、上記の一家の長としての父親が果たすべき役割の中に入れて、「きつく叱った」で済ませて良い事なのかという気がする。世間はどうやらこれだけでは「甘い」と判定する風向きになっているようだ。

私は「岸田文雄」という方をどう認識し、どう評価して、褒めるところは褒めて、貶すときは貶すための基準の設定ができていないのだ。いえ、総理大臣として余りに多方面の案件に手を広げられ「何が彼に取ってではなく、国民のための最大公約数的な役に立つ政策か」が判然となっていないと見ている。また、政治が家業の如きだというか、そのように認識しておられるかに見える。

だからといって、岸田家の何代目かを継がせるのだろうご長男の振る舞いを、総理大臣の権限(職責?)を背景にしたと疑われかねない手法で「きつく叱った」だけに止めらようとするのであれば、野党も騒ぐだろうし、折角40%台に復帰した与論も変動するのではないのか。つい先日広島でのG7サミットを恙なく終えられて世界の首脳部にご自身の存在を知らしめたばかりではないのかな。

一国の総理大臣にとって「重大ではないとき」なんてあるはずもないのだ。今、我が国と岸田内閣を取り巻く国の内外の諸問題は単に重大なだけではなく、それぞれの問題に如何に対処するかは容易ではない深刻な課題である。総理も全閣僚も全神経を集中して、全力で対処して欲しいのだ。その時に秘書官に「俺の脚を後ろから引っ張る事などないように行いを慎むように」くらいの事を常日頃から言い聞かせておられたのだろうか。

「公人」と「私人」をしっかりと分けて行動するよう認識させておくのも、一家の長としての責務だったのではないかとオ思うのだ。岸田総理がどのように身内を裁かれるのかに注目したい。まさか、岸田文雄氏がご長男にとっては「かくあるべし」の見本になっていないのではあるまいな。