新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

5月31日 その2 FCNT株式会社が民事再生法に

2023-05-31 13:27:28 | コラム
一寸驚いたことがあった:

この会社は富士通のグループ会社で、以前は「富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社」から社名を変更したのである。このFCNTは「らくらくスマートホン」の開発会社なのだそうだ。それだからかどうか、私のらくらくスマートホンには毎日のように「らくコミュニュース」と題したメールが入ってくる。この分野の事情に暗い私は「これは何処かのIT会社が勝手にニュースのメールを送りつけてくるのだろう」程度に考えていた。

だが、今週になってしつこく¥7,990で血圧も測れるスマートウォッチを売り込む広告も含まれるようになった。それを奇異に感じてFNCTを検索してみて、初めて富士通のグループ会社だと解った。実は、慢性心不全患者である当方は、一寸魅力的かとも思ったが、超後期高齢者として通販は好みではないので、何となく見送っていた。

ところが、本日の産経新聞には「FNCT社が1700億円だったかの債務を抱えて民事再生法の保護を申請」と出ていたのには、昨日の今日のことであり一寸ビックリした次第だ。富士通ほどの会社のグループ企業でも、そういう事態になるのかという驚きでもある。しかも、このアパートの2階から飛び降りるくらいの決意を固めて、一昨年にドコモからの度重なるDMの為に、97年から使い始めた「ガラケイ」なる物かららくらくスマートホンに切り替えていたのだった。

「なるほど。そういう苦境に立っているのだから、ニュースの他にあれほど繰り返してスマートウォッチ売り込んでいたのかも知れないな」とも受け止めたのだった。でも、民事再生法が適用されればニュースも来なくなるのかとか、何かサービスをしてくれなくなるのかと、ほんの少しだけ不安になっていた。しかしながら杞憂だったというか、他人の疝気を頭痛に病む必要はないと先ほど知ったのだった。

それは、午前中に2回もらくコミュのメールが入っていただけではなく、スマートウォッチの売り込みもあったし、モニター会員に加入のお誘いもあったからだ。何れにせよ、血圧を測定するスマートウォッチは経済的な価格では入手できないとも聞かされているので、もしかして¥7,990は「お買い得」だったのかも知れないと考え込んでいる。


知らなかった

2023-05-31 07:03:27 | コラム
クライアントとクライエントの違い:

President誌の6月16日号で大前研一氏が「花粉症に悩まされている。岸田総理がなくすよう対策を打ち出しておられるが、花粉症がなくなると困る業界がある。それは医師と製薬会社である」という非常に興味深いことを述べておられた。ここに取り上げたいのは花粉症ではなく、その中で大前氏が「クライアント」というカタカナ語を使っておられた点だ。かのMITで博士号を取得されている方がclientをクライアントと表記されるとは如何なる事かということ。

カタカナ語排斥論者としては「何故、clientがクライアントと表記されるのだろうか。この単語の発音は如何なる辞書を見て『クライエント』となっているのに」と疑問に思っていた。勿論、かく言う私は「クライエント」だと思っている。ところが、マスメデイアに登場される学識経験者でも誰でも皆「クライアント派」なのである。そこにビジネススクールの学長もなさっている大前氏も「クライアント派」だったことに驚いたのだった。

そこで、もしかすると検索すれば疑問を解消してくれる答えがあるかと思って見出しのように入力してみた。すると、何通りかの答えがあって、我が国では使い分けされていると解説されていた。中でもAYHカウンセリングルームが最も解りやすく「違い」を述べておられたので引用してみよう。

>引用開始
クライエントとクライアントは、英語だと同じ、clientなのですが、心理療法家や社会福祉関連ではクライエント、広告業界・弁護士・会計士・IT・建築家といった専門家への依頼者はクライアント。日本語だとそんな棲み分けがされているようです。そんな棲み分けされていますが、もしかしたら、クライエントという名称を忘れて、クライアントって書く事もあるかもしれません。忘れる事ってありますし、間違う事もありますからね。カウンセラーやセラピストが、クライエントという呼称に込められた意味を忘れなければ良いのかなっと思います。
<引用終わる

不勉強でそんな棲み分けが使われているとは全く知らなかったので、恥じ入っている。大前氏が原稿には「クライエント」と書かれていても、もしかして編集者が「クライアント」に書き直しているのではと疑っていた。大いに勉強になった。でも、誰がどうしてそういう英語本来の発音とは違う表記を選んだのかと、矢張り不思議なことだと思っている。

なお、大前氏の花粉症に関する論調に興味を持っておられる方は、President誌をご覧になればと思います。