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イギリスで展開されている反ロシア的なキャンペーンをめぐって

2006-12-11 | ラジオ
イギリスの新聞サンデー・テレグラフ紙は、ロシアのロシア連邦保安局
(FSB)の元職員であるリトビネンコ氏が、ロンドンで謎の死を遂げた事件
に付いて、政府筋の情報としてこの事件をめぐって最も疑わしいのはロ
シアの情報機関であり、彼らはイギリスに30人以上のメンバーを要する
スパイのネットワークを張り巡らせていると報じている。これに関してロ
シアの声の評論委員は、次のようにコメントしている。
イギリスでは今回の事件をめぐり、ヒステリックな感情の高まりが見られ
ると言っていいだろう。サンデー・テレグラフ紙はロシアの諜報部員が、ロ
シアの有名な亡命者の動向を全てチェックしているばかりでなく、イギリ
スの有名な実業家、議員や科学者達から、経済的な或いは国家的な機
密を盗もうとしているかのように感じている。さらにサンデー・テレグラフ紙
はロシアがイギリスに展開している諜報網は、他の規模においてロシア
の対米諜報網に劣るだけだとも書いている。

イギリスではこれ以外にも大手紙を含む複数の新聞が、このような根拠の
無い記事を掲載している。
そしてリトビネンコ氏死亡事件をきっかけに始まった、反ロシア的なキャン
ペーンはプロの広告業者が、そのシナリオを書いているかのような印象を
受けている。そして実際フィナンシャルタイムズ紙が報じているところによ
ると、その一人がデルキョウという人物だ。デルキョウはこの4年間、ロシア
からロンドンに亡命している政商で、リトビネンコ氏とも密接な関係にあっ
たベレゾフスキーの下で働いている。
デルキョウはフィナンシャルタイムズ紙からのインタービューに応えた中で、
リトビネンコ氏の親族やその広報官であるゴールドファーブル氏に対し、リ
トビネンコ氏が亡くなる直前の時期に、マスコミへの対応の方法を非難した
ことを認めている。
さらにデルキョウはリトビネンコ氏が、病院で死を迎えようとしている時の写
真や、その死後に明らかになったとされる声明文をも発表している人物だ。

こうした反ロシア的なキャンペーンに対し、ロシア政府の立場は一貫してい
る。 ラブロフ外相はリトビネンコ氏の死をめぐる噂やデマが、ロシアとイギリ
スの関係を損なうものになりかねないと警告した。
ラブロフ外相は又、この問題を政治化したり、この悲劇を悪用するようなこと
があってはならないと語った。

すでにイギリスの警察当局はモスクワに捜査グループを派遣している。
ロシア側はこの捜査グループに、あらゆる協力を行う構えだ。この事件に付
いてはロシア側もイギリス側に劣らない程その解決を望んでいる。
客観的な捜査の結果は、非現実的な噂やデマとは全く異なったものになるこ
とたろう。

イギリスを知るための65章

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12月6日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル


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