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チリのピノチェト元大統領死去に対する世界の反応

2006-12-15 | ラジオ
チリの元独裁者として知られるアウグスト・ピノチェト元大統領が亡く
なったというニュースは、チリ国内でもまた国際社会においても相互
に矛盾するものを含む、様々な反応を呼び起こしている。
これに関連してロシアの声の評論委員は、次のようにコメントしてい
る。アウグスト・ピノチェト氏は1973年、軍事クーデターの結果として
大統領の座に就いた。それから17年間1999年に至るまでピノチェト
元大統領は、チリで独裁的な権力を行使している。
国際的な司法当局の統計によると、この時期チリでは3万人から4万
人が監獄や強制収容所で亡くなり或いは行方不明となった。
この他に何十万人もの人々が国外への亡命を余儀なくされている。
ピノチェト元大統領は人道に対する罪や殺人など、300以上の容疑で
告訴されていたが、しかしひとつとして判決か出ないまま、この世を去
ったことになる。

その一方でピノチェト時代のチリは経済的な混乱を脱却し、南アメリカで
も最も発展した国の一つに変身した。そして1990年にピノチェト元大統
領が大勝したことでチリは、民主国家への移行を可能とした。
チリではピノチェト元大統領に対する評価は、両極端に分かれている。
国民の多くはピノチェト元大統領が、チリの歴史の中でも最も悲惨な時
代の幕を開いた犯罪者であるとして厳しく非難している。しかし一方で
ピノチェト元大統領が国を救ったと考える人も決して少なくない。
ロシアの政治学者はこれに付いて、次のように述べている。
「もちろんチリの人々にとってピノチェト元大統領は、血に飢えた独裁者
であると同時に、改革の指導者でもあった。彼はチリをそれまでは異な
る時代へと導いた。保守的なチリ人にはピノチェト元大統領は、祖国を
救った人物とみなされている」

こうした複雑なピノチェト評価は、そのままピノチェト元大統領死去のニ
ュースに対する、チリ国民の反応にも繋がっている。反ピノチェト派は歓
喜し、支持派は涙を流しており、両派の衝突事件も起きているという。
そしてチリ以外の国々でも様々な反応が見られる。かつでピノチェト政権
を支持したアメリカでは、大統領府の報道官がピノチェト時代に付いて、
チリの歴史上最も困難な時代の一つであったと論評した。
一方フランス社会党のリーダーの一人、ジャック・ランガ氏はピノチェトの
名は南アメリカのファシズム及び、アメリカの帝国主義が残した最悪の遺
産と、分かちがたい形で結びつれられていると述べている。
これに対してロシア議会下院国家会議副議長は、歴史の中でアウグスト・
ピノチェト元大統領が、いかなる役割を果たしたか、その評価は後の世代
に委ねられることになるだろうと語った。

ピノチェト将軍の信じがたく終わりなき裁判
―もうひとつの9・11を凝視する


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12月11日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル




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