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ロシアの安全基準 新たなEU基準よりも厳格

2011-07-02 | ラジオ
EUは全ての国の原子力発電所の安全基準を、統一のものとすることを提案した。EU近隣諸国でEUに加盟していない国に対しては、共同でのモニタリングプロジェクトを提案している。
ロスアトム・ロシア国営原子力企業の専門家らは、ロシアの経験が大きな役割を果たすと考えているが、その理由はロシアの安全基準は、ヨーロッパのものよりも厳しいものとなっているからだ。
6月中旬、EUのエネルギー担当相は、日本の福島原子力発電所の事故の後、ロシア、アルメニア、ベラルーシ、クロアチア、スイス、トルコ、ウクライナ各国で行われたストレステストに付いて検討した。

ロスアトムのコミュニケーション部部長は、次のように語っている。
「共同宣言のなかにはロシアに関する特別条項が盛り込まれ、そこではロシアがストレステストをすでに行った施設に付いては、ストレステストを再度行う必要はないことが指摘されている。
それはロシアがすでに独自のストレステストを行い、その結果を監視機関に手渡していることによるものだ。
またロシア政府とロスアトムは将来的に、ヨーロッパ方式の方法を考慮に入れるとしている。さらにテストの結果を交換するだけではなく、外国の専門家を原発の視察に招くことも合意されている」
部長は、このようにコメントしている。

EUは自らの原発に付いてのテストを6月1日に開始した。先ずは管理会社自身によるテストを行ったうえで、各国の機関が検査を行うことになっている。
9月15日を目途に、その結果は独立したオブザーバーからなるグループに報告され、EUに資料が回されることになる。
そのようなプロセスを経て総合的な報告が、EU各国政府に行われることになっている。

今回の安全基準は福島での原発事故以前のものと比べて厳格化されており、地震に付いては、リヒテル基準で震度6を想定することとなっている。
また地震や津波に加えて、猛暑や極寒などの気候も考慮に入れることとなっている。また航空機の墜落などの事故も考慮に入れられる。

しかし部長は、そのように厳格化されたヨーロッパの基準も、ロシアの安全基準と比べてみれば緩いものだと指摘している。
「ロシアの安全基準はEUのものよりも一歩進んだものだ。想定する項目も、ヨーロッパのものよりもより幅広いものだ。
ロシアではテロリストによる攻撃も想定したテストも行われた。つまりロシアの基準はヨーロッパのものと比べて、より複雑なものとなっている。
そのような訳でEUが提案している基準に従って、再検査を行う必要はない訳だ」
部長は、このようにコメントしている。
新しいロシアの原発は、震度9の地震にも耐え得るもので、津波はもちろん航空機の墜落にも耐え得るとされている。

FUKUSHIMA 福島原発メルトダウン (朝日新書)
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朝日新聞出版

6月28日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル
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