2014年のソチ五輪の聖火リレーは宇宙を経由するかも知れない。その他にもバイカル湖の湖底や、ヨーロッパの最高峰エルブルス山の頂を回ることが計画されている。
これが実現されれば、五輪史上最も長い聖火リレーの旅となる。
ロシアがオリンピックが始まって以来、初めて大気圏の向こうにまで聖火を運ぶことになるかも知れない、というニュースは南アフリカから伝えられた。
現地では今、オリンピック組織委員会・IOCの第123回定例会議が行われている。
詳細に付いてロシアオリンピック委員会の広報官が、ロシアの声からのインタビューに次のように答えた。
「南アフリカのダーバンで行われたIOCの定例会議では、ロシアから二つの報告がなされた。
一つ目の報告はソチ2014組織委員会のチェルヌィシェンコ会長が行い、次にはロシア五輪委員会のジューコフ会長が壇上に上がった。
ジューコフ会長は50年前、我国は世界で初めて宇宙空間に人を送ったが、今やそこに聖火を送るチャンスを有していると語っている」
広報官は、このように発言している。
ロスコスモス・ロシア連邦宇宙局は、聖火を宇宙空間に送ることは技術的には実現可能だと語る。聖火は特製のカプセルに入れられ、それを貨物用のモジュールに入れて宇宙へ飛ばすことが出来る。
ただし今のところこの構想は、まだ検討には付されてはいない。
宇宙空間を制覇することは、五輪聖火の経る長い旅のほんの一段階に過ぎない。聖火は先ず伝統的にギリシャのオリンポス山を出発し、そこから1万4000人の走者が手から手へと渡しながらロシアへと運ばれる。120日に及ぶ聖火リレーでは、火はヨーロッパ最高峰のエルブルス山の頂から、世界で最も深い湖であるバイカル湖の底まで巡る。
最も重要なのは、この聖火をロシアの180の都市の市民が目にすることだ。
ロシアにとっては2014年ソチ冬季五輪と、パラリンピックへの準備はロシア全体にとっての、国家プロジェクトの一つとなるほどに大きな事業なのだ。
聖火リレーはソチ五輪の開幕当日である、2014年2月7日にその旅を終える。
組織委員会ソチ2014は、この構想は現段階では前提的なものであり、IOCの承認
を待たねばならないと語る。その承認を得る作業は来年2014年に行われる。
7月9日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル