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アメリカはミャンマーで中国を迎え撃つ(2)

2012-11-29 | ラジオ
アメリカは中国を抑止する試みをミャンマーだけでなく、他の場所でも行っている。オバマ大統領の最初の外遊先として、ミャンマーの他にタイ、カンボジアが選ばれたことは偶然ではないのだ。
社会政治研究センターのエフセーエフ所長はそう見なしている。
「ミャンマーだけではない。東南アジア全般について言えることなのだ。我々はこの地域から中国の影響力を排除しようとする、アメリカの試みを目の当たりにしているのだ。影響力排除のためにベトナム、およびフィリピンとの間に中国が抱える領土問題さへも利用されている。
中国の脅威は誇張されているのだ。中国の役割を減じ、この地域をアメリカの排他的影響圏とするための、あらゆる方策が採られている。ミャンマーを含む東南アジアは、中国に接近していくのに便利な場所だ。米軍基地を設営するということも一つの選択肢だろう。各国のエリート層が積極的に、この観点からの検討を推めているという可能性も排除されない」
専門家は、このようにコメントしている。

アメリカ政府と中国政府の対立は深まっていく。そしてアメリカが、その目的を達成するのは困難なことだろう、とシフコフ氏は見なしている。
「中国は民族的にこの地域と近いのだ。中国はこの地域で巨大な人口動態学的ポテンシャルを持っている。つまり地方地方に華僑が遍満しているということだ。
最後に中国は興隆しつつある経済大国であり、アメリカは下降線上の大国だ。
近い将来、経済的なポテンシャルに付いて、中国はアメリカを追い抜くだろう。現段階ではアメリカが優勢を保っているが、先ずは近隣諸国との関係における地政学的ポテンシャルにおいて、次には軍事的ポテンシャルにおいても、早晩中国はアメリカを追い抜くだろう」
専門家は、このようにコメントしている。

ミャンマーとの軍事的結びつきの強さが、中国の一つの強みだ。先日閉幕した第18回中国共産党大会の会期中、ミャンマー国防軍の陸上部隊長ソ・ヴィン氏が中国を訪問したことも偶然ではない。
またアメリカのオバマ大統領のヤンゴン到着直前、中国のリャン・グアンレ国防相は北京で、ミャンマーとの戦略的コンタクトを強化していく準備があるということを確言した。

ミャンマー経済の新しい光
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勁草書房

11月20日放送 ロシアの声・ラジオジャーナル