Fish On The Boat

書評中心のブログです。記事、それはまるで、釣り上げた魚たち ------Fish On The Boat。

『北海道 地名の謎と歴史を訪ねて』

2013-09-07 22:31:31 | 読書。
読書。
『北海道 地名の謎と歴史を訪ねて』 合田一道
を読んだ。

生まれも育ちも現住所も北海道の僕です。
親も祖父母も北海道人の、何世代目かの道産子です。

そんな僕でも、北海道の地名の由来や歴史はほとんど知りません。
小学校のころに、一年だけ、社会科で自分の住む街の歴史について
学んだことはあります(そのために全国基準の社会科の授業を一年すっとばしています)。
今思えば、自分の街のことは、個人的に勉強すればよかったのではないかと思ったりもします。
その授業では、とくにアイヌの歴史は使わず、和人が入植してきてからの歴史ばかり
やっていた気がします。そんなこともあって、どこかの街中の土産物屋で、
アイヌの神話を扱った、手作りのような冊子を買って読んだこともありました。
子どもの頃の話です。

それで、ちょっと読書の「箸休め」のように、本書を読んでみました。
北海道には、芦別とか士別とか、「別」のつく地名が多かったりします。
また、幌内とか、歌志内とか「内」のつく地名も多いです。
それもこれも、なんだか地形からくる名前のようなんですよね。
川だとか沢だとか、そういうところのアイヌの言葉から取っているみたい。
驚いたのは、北海道そのものの地名も、アイヌの言葉由来のようだということです。
「北海道」の「かい」の部分がそれにあたるようですね。

ただちょっと残念だったのは、札幌の人口を北海道の人口と間違っていたり
(それもちょっと誇張されている数字でした)、
わが町の項では、温泉が無いのに温泉にちなんだ地名だと書かれているのですが、
温泉は20年くらい前に発見されて今でも何度かの閉鎖を経て、経営されていることですね。

10章にわかれていますが、それらのことを許すことができれば、楽しめる本でしょうか。
それぞれの章の最後には、北海道の銘菓が一つずつ紹介されていて、食べたくなったりもします。

しかし、編集者の人だとか、札幌の人口が550万なんて書かれていて、気付かないものなんですかね。
チェックも重労働だと思いますが、もしも版を重ねる場合には、直してほしいなぁ。




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