Fish On The Boat

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『実録・自衛隊パイロットたちが目撃したUFO』

2016-12-23 21:08:02 | 読書。
読書。
『実録・自衛隊パイロットたちが目撃したUFO』 佐藤守
を読んだ。

サブタイトルは「地球外生命は原発を見張っている」。
著者の佐藤氏は、元自衛隊空将・南西航空混成団司令です。
素人にも、要職に就かれていた方なのだなあ、とわかります。

前半はタイトルの通り、自衛隊航空部隊関連のUFO遭遇、目撃話で、
それらを読んでいると、スクランブル発進をふくめた、
「空」の事情を垣間見ることになります。
戦闘機で飛ぶ「空」って、こんな世界なのだなあ、
思っていたよりもずっと何かある世界だなあと思いました。
それは、空の風景もそうなのですが、
空間識失調と呼ばれる、
右旋回なのか左旋回なのか、
はたまた夜間では、逆さにに飛んでいるのかまともに飛んでいるのか、
その区別・認識がなくなる状態に陥ることもあるそうで、
地上でふつうに生活しているひとは経験しない状態が「空」にはあります。

また、未確認飛行物体(UFO)は、
有史以来、かつてない多くの人間が空を飛んだ第二次世界大戦中にも
「フー・ファイター(幽霊飛行機)」と呼ばれながら存在したそうです。
空には先客がいた、そんな印象を受けますね。

後半は、UFOの歴史や海外のトピックについて書いてあります。

著者は、「未確認飛行物体(UFO)=宇宙人の乗り物」だとは
決して決めつけておらず、
そういった態度で、
でも、事実をできるだけそのままの形で伝えようと
ペンをとってくれている感覚なんです。
そして、肯定派ではありますが、
否定派を排除するスタンスではないです。
そこはあとがきでも触れらていますが、
肯定派も否定派も、
もっと言えば現代人は、
自分の信じることや考えることと違うことに対して、
排除的だったり排他的だったりし、
それによって、謙虚に相手に耳を向けて真実を探求しようという姿勢に
欠けている、と言っている。
そこはなるほど、その通りだなあと膝を打ちました。
UFOに限らず何事も、ですよね。

このあいだ、ネットをさすらっていたら、
エドワード・スノーデン氏の発言に行き着きました。
スノーデン氏は元CIAだったかNSAだったかの臨時職員で、
秘密事項、それもエシュロンなど盗聴システムの存在などの暴露によって
アメリカに指名手配され、ロシアに亡命したひとでしたよね。
ぼくも彼に関する本を一冊読み、ここで紹介したことがあります。
そのスノーデン氏が、
「地球の地底には、我々よりもすぐれた知性をもつホモ・サピエンスがいる」
と発言したそうなんです。
「UFO=宇宙人」なんて刷り込まれてきた中、
なんて新しいんだ、とびっくりしました。
北極にナチスが逃げた、だとか、
いろいろと都市伝説的な話は読んだことがあります。
北極には(南極だったかな)でかい穴があいていて、
そこから地底に繋がっている、だとかの本当かどうかわからない話も
読んだことがあります。
まあ、地下構造をどう解釈するといいのか、
そこまで具体的に研究する気はないのですが、
原発を見張っているUFO、などと言われるのは、
事故があって、チャイナシンドロームなどと言われる事象が起こった場合、
地底が汚染されるから、UFO(この場合は地底人)が
原発周りをよく飛ぶんじゃないだろうか、
なんて説まで思い浮かびました。
やあ、地底がアツいです。

さてさて、本書の終盤になると、
そんな超能力者がいるのか!?
霊はやはり存在し、なにか影響を及ぼすものなのだろうか!?
そんなドキドキを生む項があります。
こんな話を読むと、
否定と肯定のあいだをゆらゆらするしかないのですが、
不思議なものだなあという気がしながら、
読書を終えました。

そんな話がありながら、
でも、オカルトに終始するわけでもありませんし、
どちらかといえば、オカルト本ではないと思います。
UFO現象は実際にあるのだから、
バカにせずにきちんと見つめてみてもいいし、
ちゃんと解明する姿勢は間違っているものでもない、
と問いかけてくるようでもあります。

ふだんの日常からは見えることがない世界です。
なぜ、UFO現象はあるのか、その正体はなんだろう?
そういった問いや世界を自分の内にインストールしてみるのも
悪くないですよ。
ご一読、どうぞ。


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