リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

理想の上司

2011-05-12 06:11:28 | オヤジの日記
年中行事のようなものだが、新入社員に理想の上司を聞くアンケートが毎年ある。

ほとんど、その時代の有名人を羅列しただけのものだから、シャレと片付ければいいという類のものだ。

たとえば、所ジョージ氏や島田紳助氏、明石家さんま氏、和田アキ子さん、黒木瞳さんなどは、とても本気で言っているとは思えない答えである。
これが、シャレでなく、本気で答えているとしたら、そうとう怖い。

そして、もっと怖いのは、いくら有名とはいえ、理想の上司に、イチロー、星野仙一、野村克也、古田敦也、原辰徳などのプロ野球関係者をあげていることだ。

所ジョージ氏たちは、テレビなどでイメージが作られた(あるいは自分で作った)架空のキャラだから、シャレで済ますことができる。
しかし、プロ野球関係者は、架空ではなく「記録を伴う偶像」だから、シャレで済ますには、存在がリアルすぎる。

彼らは、皆それなりの記録を残した人たちだから、尊敬できるものを充分備えている人たちだ。

ただ、それは狭い世界での実績である。
プロ野球は、メジャーなスポーツだから、その実績をすべての分野に広げたくなるのはわかるが、所詮は偏った世界だ。

当たり前のことだが、プロ野球社会と我々が暮らす社会は、まったくシステムが違う。
選手は、税法上は個人事業主なので、組織とか組合とかという観点からは、遠い存在である。
言ってみれば、傭兵のようなものだ。

実績と報酬がイコールする。
チーム愛などといっても、それは報酬額と比例したものでしかない。

しかし、会社員などは、そうではない。
報酬は低くても、愛社精神に縛られ、あるいは愛社精神を強要され、望まなくとも時間と体を会社に捧げざるを得ない。

片や、実績を積むことで望み放題の報酬を得る傭兵。
片や、身も心も縛られた囚人。


夜郎自大で、子分の手柄を自分の手柄にする野村克也。
実績と言えば2千本安打を達成しただけの古田敦也。
日本語の表現力が極端に乏しい原辰徳。
ヒットを打つだけのイチロー。
そして、幼稚で短絡的な発言しかせず、鉄拳が監督業だと勘違いしている星野仙一。


どれも、野球だけが一流で、マネージメントという言葉がもっとも似合わない人たちばかりなのに、なぜ彼らが理想の上司になるのか、私には全く理解できない。

たとえば、部下に小言ばかり言って、部下が取ってきた仕事をさも自分の手柄のように吹聴したり、過去の実績だけで重要なポストに居座り、ナントカ愛などというのを馬鹿の一つ覚えのように言って内容のない檄を飛ばし、自分の営業成績だけにしか関心を示さず、売上が落ちたら、その原因を満足に分析せず、ただ「愛のムチ」と言いながら問答無用で部下を殴るだけの上司を、あなたは尊敬できますか?


私には、絶対にできない。



私は、つくづくフリーランスでよかったと思う。