リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

誰が言っている?

2011-05-22 09:00:46 | オヤジの日記
また巨大地震が来るかもしれないと、マスメディアが警鐘を鳴らしている。

今回のは、米国の研究チームが19日付の米科学誌サイエンスに発表したものを引用したものだ。

それによると、研究チームは、過去1100年間の地震活動の記録を踏まえて分析したとしている。
津波のデータやGPSなどで観測した結果、福島、茨城両県沖では1938年の地震(M8.1)以降、1年間に約8センチの地殻変動があり、73年間でプレートが約6メートル沈み込んでプレート境界でひずみが蓄積したというのだ。

だから、この地域の周辺を監視することが必要だ、と警鐘を鳴らしている。
さらに、今回この地域で起きたM7.9の余震を考慮すると、今後起きる地震は過去の地震よりも大きくなる可能性があると結論づけてもいる。

もし過去の地震よりも大きなものが来たら、首都圏を直撃して、首都圏は大変なことになるらしい。
「壊滅的な」とか「甚大な」という形容詞が付けられているが、それはおそらくマスメディアが読者の感情を煽るために、付けたものだろう。

本当の科学者は、そんな紋切り型の形容詞は使わず、数字だけで危機を表現するはずだからだ。

この研究は、科学者らしい具体的な例と数値をあげているせいもあって、説得力がありそうに思える。

ただ、記事だけでは、この米国の研究チームの実態と実績がわからない。
米科学誌サイエンスを見れば、わかるのかもしれないが、今のところ、その方法がない。

記事を引用するくらいだから、マスメディアは、このチームの来歴を知っているに違いない。
知っているなら、この研究チームが何もので、地震学において、どんな実績を積んできたのかを示して欲しいものだ。

そうしないと、この記事は、ただ単に「誰々さんが、何々を言いました」という伝聞だけで終わってしまう。

この研究チームの実績を示してくれたら、彼らの叩く警鐘は、確実に私の胸に響くだろう。



マスメディアは、優秀な科学者を「狼少年」にすることだけは、やめて欲しいと思う。