ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

コルク V Sスクリューキャップ

2006-10-12 10:45:36 | ワイン&酒関係雑記
このところのワイン、かなりスクリューキャップが多くなってきたと思いませんか?

10/7に紹介したキリカヌーンのワックス氏によると、
オーストラリアでは、ワイン生産地域のワイナリーが話し合いを持ち、

「じゃあ、そろそろみんなでスクリューキャップに変えますかねぇ・・・」

という方向に進み、一斉に変更するまでになっているとか。

キリカヌーンでも、フラグシップワイン以外は、2003年ヴィンテージからスクリューキャップに切り替えたと言っていました。

特に白ワインに関しては、
「デリケートな白ワインは、コルク臭のダメージがあったら一発で台無しだからね」とワックス氏。

たしかに、コルク臭(ブショネ)は、コルクを使う以上、100本に5本程度の割合で遭遇してしまう可能性があります。
100本で5本って、けっこう比率高いですよね?


昨日紹介したサンダルフォードのポール・ボールデンさんもスクリューキャップ推進派。


「個人的には全部スクリューキャップに変えたいくらい」

「せっかくの記念日に開けたワインがブショネだったら最低ですよね?」

「10年も大事に持っていた高価なワインがコルクのせいでダメだったらショックだし」

と、ポールさんはかなり力説していました。


でも、レストランなどでは、ソムリエさんがコルクを華麗に開けるのがひとつのパフォーマンスになっているため、どうしてもコルクの方が好まれるのだそう。
そのため、ポールさんのサンダルフォードでは、同じワインをコルクタイプとスクリューキャップタイプの両方用意しているそうです。

レストランでこそ、ここぞという時に期待して開けたワインがブショネだったら、
目も当てられないと思うんですけどもね・・・

という経験が実は本当にあって、
8/1に紹介した、シャンパーニュから来日したゴセ・ブラバンのクリスチャンと食事をした時、彼の生まれ年のワインをお店が出してくれたまでは良かったけれど、それが見事にブショネでした 



Ch. L'Angelus 1964

ボルドーはサン・テミリオンの、プルミエ・グラン・クリュ・クラッセBクラスのワインで、
1964年当時はグラン・クリュ・クラッセでしたが、1996年にプルミエ~に格上げされました。

42年の時を経て、どんなにか素晴らしいワインに熟成しているんでしょう!
という大きな期待は、ブショネという名の前に儚くも消え去りました・・・



当時は、ワインにスクリューキャップなんて考え、全くなかったでしょうけれど、
これからは、いいワインでもスクリューでいいんじゃない?
と思っている私です。
コメント (4)
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