ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

オーストラリアワインのトレンド

2006-10-11 16:46:13 | ワイン&酒
昨日は、来日しているオーストラリアのワインメーカーの話をきく機会がありました。
彼によると、このところ、オーストラリアでのワインのトレンドが変化してきているとのこと。

たしかに、オーストラリアワインはアルコール度数も高くて濃厚なタイプが多く、
パワーのない時は手を出しにくかった・・・・

でも、オーストラリアの消費者もワインのことをよくわかるようになってきた今は、
ワインの好みも洗練されてきたそうです。


具体的には、

アルコール度数が低くなってきた
  (14~15度から12.5~13.5度くらいにダウン)

マロラクティック発酵(MLF)が少なくなってきた
  (→フレッシュな酸と果実味をキープするため)

新樽の比率が低くなってきた

ブルゴーニュクローンの苗木を選ぶようになってきた
  (→ワインに複雑味を加えるため)


これらをよく見ると、“嗜好のライト化” が窺えるかと思います。

ガツンとパワフルで、「これでもか!」と 力で押してくる単純なワインではなく、

軽快だけれども繊細で複雑な味わいを持ったワインが、オーストラリアでも好まれ始めてきています。
そのせいもあり、このところ出会うオーストラリアワインは、エレガントな味わいのものが多いように感じます。

こうした傾向は、オーストラリアだけでなく、日本や他の国々でも見られます。

ですから、以前のオーストラリアワインが苦手で敬遠していた人は、
最近のものを飲むと、そのスタイルが変化してきていることに驚くと思いますよ 


今回、私が話をきいたのは、西オーストラリア州のマーガレット・リバーにある
『サンダルフォード』(Sandalford)ワイナリーのチーフワインメーカー、
ポール・ボールデン氏です。

余談ですが、このポールさんのように、最近はワインメーカーも、
“おじさん”から若い“イケメン” に変わってきているように思うのは私だけでしょうか?

(ワインメーカーも、ライト化されて、繊細、洗練傾向?・・・)
コメント
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