先日、メルシャンが主催するメディア向けのセミナーイベントに参加してきました。
この時のテーマは 「ワインの香り」
メルシャンは、ワインの香りの研究に関しては、日本NO.1のワイナリーです。

ワインの香りというと、マスカット香など、ぶどうそのままの香りがするものがわかりやすいと思います。
こうしたぶどう品種は「アロマティック品種」といい、マスカットの他、巨峰やコンコード(よくグレープジュースに使われています)などがあります。
その一方で、ぶどうの香りがそのままワインの香りにならない品種は「ノン・アロマティック品種」といい、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、甲州、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロといった醸造用品種がこちらに属します。
花の香りやハチミツの香り、アプリコット、洋梨、胡椒、葉っぱ、バニラ、ナッツ、トーストetc...と、香りの表現にはさまざまあり、「森の中の香り」や、「雨上がりの空気」といった目に見えないものまで広がります。
香りの感じ方には主観的なものも混じるかと思いますが、
近年の香りの分析技術の発達により、香り成分が科学的にわかってきました。
例えば、
「3-メルカプトヘキサノール」は グレープフルーツ のような香り
「ベータダマセノン」は リンゴのタルト のような香り
「フラネオール」は イチゴ のような香り、などです。

日本の「甲州種」には「3-メルカプトヘキサノール」と「ベータダマセノン」という香り物質が含まれていますが、
3-メルカプトヘキサノール(グレープフルーツ香)を前面に出したのがコチラ。

シャトー・メルシャン 甲州 きいろ香
*最新ヴィンテージは2008年です
ベータダマセノン(リンゴのタルトの香り)を前面に出したワインが、

シャトー・メルシャン 甲州 グリ・ド・グリ 2008
メルシャンのこのグリ・ド・グリは私も好きなワインのひとつで、甲州ぶどうの皮の色(薄いモーヴ)をあえてそのまま出した色調と旨味の乗った味わいが特徴ですが、この2008年の色はこれまでで最も濃く、ロゼに近くて驚きです。
聞くと、2008年はワインの5%を新樽で、5%を1年使用樽で熟成させたとのこと。
樽が使われているのでボディにコクがあり、まろやかで飲みごたえのある味わいが楽しめますが、樽はごくわずかなので非常にバランス良く仕上がっています。
これはイイです

シャトー・メルシャン 山梨ベリーA 2006
このワインはマスカットベリーA主体で、マスカットベリーAにはイチゴの香り物質「フラネオール」が含まれています。
イチゴといっても、このワインに感じたのはフレッシュなイチゴではなく、ちょっと火を入れた、コンフィチュールのようなトロトロのイチゴ。
まったりとしたなめらかな口当たりで、ぶどうがよく熟した感じがあり、なんだかピノ・ノワールに近い複雑なニュアンスのワインです。
これはかなり好み
これも樽熟成をしているとのことですが、樽の効かせ方がうまく、見つけたらぜひ手に入れたいと思ったワインでした。

香り物質の名前はチンプンカンプンで覚えられないかもしれませんが、こうした研究が世界でも進められているということを知りながらワインを飲むと、酔っ払いそうになった時に、ちょっと理性を取り戻せそうかも?(笑)

この時のテーマは 「ワインの香り」

メルシャンは、ワインの香りの研究に関しては、日本NO.1のワイナリーです。

ワインの香りというと、マスカット香など、ぶどうそのままの香りがするものがわかりやすいと思います。
こうしたぶどう品種は「アロマティック品種」といい、マスカットの他、巨峰やコンコード(よくグレープジュースに使われています)などがあります。
その一方で、ぶどうの香りがそのままワインの香りにならない品種は「ノン・アロマティック品種」といい、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、甲州、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロといった醸造用品種がこちらに属します。
花の香りやハチミツの香り、アプリコット、洋梨、胡椒、葉っぱ、バニラ、ナッツ、トーストetc...と、香りの表現にはさまざまあり、「森の中の香り」や、「雨上がりの空気」といった目に見えないものまで広がります。
香りの感じ方には主観的なものも混じるかと思いますが、
近年の香りの分析技術の発達により、香り成分が科学的にわかってきました。
例えば、
「3-メルカプトヘキサノール」は グレープフルーツ のような香り
「ベータダマセノン」は リンゴのタルト のような香り
「フラネオール」は イチゴ のような香り、などです。

日本の「甲州種」には「3-メルカプトヘキサノール」と「ベータダマセノン」という香り物質が含まれていますが、
3-メルカプトヘキサノール(グレープフルーツ香)を前面に出したのがコチラ。

シャトー・メルシャン 甲州 きいろ香
*最新ヴィンテージは2008年です
ベータダマセノン(リンゴのタルトの香り)を前面に出したワインが、

シャトー・メルシャン 甲州 グリ・ド・グリ 2008
メルシャンのこのグリ・ド・グリは私も好きなワインのひとつで、甲州ぶどうの皮の色(薄いモーヴ)をあえてそのまま出した色調と旨味の乗った味わいが特徴ですが、この2008年の色はこれまでで最も濃く、ロゼに近くて驚きです。
聞くと、2008年はワインの5%を新樽で、5%を1年使用樽で熟成させたとのこと。
樽が使われているのでボディにコクがあり、まろやかで飲みごたえのある味わいが楽しめますが、樽はごくわずかなので非常にバランス良く仕上がっています。
これはイイです


シャトー・メルシャン 山梨ベリーA 2006
このワインはマスカットベリーA主体で、マスカットベリーAにはイチゴの香り物質「フラネオール」が含まれています。
イチゴといっても、このワインに感じたのはフレッシュなイチゴではなく、ちょっと火を入れた、コンフィチュールのようなトロトロのイチゴ。
まったりとしたなめらかな口当たりで、ぶどうがよく熟した感じがあり、なんだかピノ・ノワールに近い複雑なニュアンスのワインです。
これはかなり好み

これも樽熟成をしているとのことですが、樽の効かせ方がうまく、見つけたらぜひ手に入れたいと思ったワインでした。

香り物質の名前はチンプンカンプンで覚えられないかもしれませんが、こうした研究が世界でも進められているということを知りながらワインを飲むと、酔っ払いそうになった時に、ちょっと理性を取り戻せそうかも?(笑)
