ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

新時代のボルドーワイン到着!

2010-02-08 12:54:08 | ワイン&酒
ボルドーワイン、飲みますか?

それも、格付けされていない、よく知らない安いワインを?


今までの経験から、最も自分の好みにハズれるものが多いので、
個人的には ほぼ「NO」 です。

赤は渋くてガチガチで、口の中がギシギシしたり、逆に水っぽく薄っぺらい感じがあったり、
果実味があるのはいいけれど、化粧が濃い感じもあったり、浮ついていたり、と、
なかなか好みのものに出会うことがないので、残念ながら、スルーしてしまうことがほとんどです。


ボルドーワインの伝統は、格付けシャトーも含め、
ガッチリした硬いタンニンと強い酸を持つ、ストラクチャーのしっかりした、長熟型といわれるスタイルでした。

それを飲みやすく、果実味重視で、ソフトで甘くし、すぐに美味しく飲める新しいスタイルのボルドーワインが、ミッシェル・ローランによって出てきたのはご存知の通り。

ただ、どちらかだけというのでは片手落ち。

この2つを両立できないか?

と考えた人物がいます。


それが ワインコンサルタントオリヴィエ・ドーガ です
(1964年、リブルヌ生まれ)

ソシアンド・マレ、ラ・トゥール・カルネを経て、2000年にコンサルティング会社「ル・フェジュール・ド・ヴァン」を設立。
現在は300のクライアントがいるとか!

彼は、この2つは矛盾しない、両立させることは難しくない、と考え、新しいボルドーワインをプロデュースしました。



8本の 「オリヴィエ・ドーガ・セレクション」

昨年秋に日本で紹介されましたが、その際にすべて試飲しました。

<白ワイン2本>

Chateau Noulet Blanc 2008 (アントゥル・ドゥ・メール)
Chateau Roques Mauriac Classic Blanc 2008 (ボルドー・ブラン)

ヌレ・ブラン(左)はバランスがよく、白好きとしてかなり好み(1,500円)
ロック・モーリヤック(右)はハーブっぽさが強めに出ています(1,800円)


<赤ワイン6本>

Chateau Noulet Rouge 2007 (ボルドー・ルージュ)
L'avant Gout 2006 (ボルドー・ルージュ)

ヌレ・ルージュ(左)はチャーミングでフルーティー(1,500円)
ラヴァン・グー(右)は少し野生的な感じが楽しめます(1,650円)



Chateau Roques Mauriac Classic Rouge 2005 (ボルドー・シュペリュール)
Chateau Saint-Nicolas 2006 (プルミエ・コート・ド・ボルドー)

ロック・モーリヤック(左)はなめらかでよくできているエレガント系(1,900円)
サン・ニコラ(右)は果実味豊かでパワフル、飲みごたえあり(2,100円)



Oui! de Lamartine 2004 (コート・ド・カスティヨン)

ウィ!ド・ラマルティーヌはバランスよく、エレガントな味わい(2,200円)

「Yes」の意味「Oui(ウイ)」が、6ヶ国語でサイドに書かれていて楽しいですね♪
日本語のカタカナもありますが、意味を考えると「はい」では?(笑)



Chateau Vieux Pourret 2005 (サン・テミリオン・グラン・クリュ)

ヴュー・プレのワインメーカーはミッシェル・タルデュー。
味わいは、繊細で洗練された印象を受けました(3,500円)
サン・テミリオンで唯一デメテルの認証取得のビオディナミワイン。



いずれもほとんど聞いたことのない生産者名ですので、ショップの店頭で普通に見かけたら、今までの私ならほぼ100%スルーでした。
ボルドーの安ワインは重心が高くて落ち着きがないものが多いですから・・・

が、この「オリヴィエ・ドーガ・セレクション」に関しては、それぞれの味わいの個性がわかりましたし、魅力的なお値段といい、出会ったらまた飲んでみたいと思わせてくれました。


Olivier Dauga selection、要チェックです


(輸入元:山信商事株式会社)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする