友人のところで飲んだ白ワイン第5弾は、インド のシュナン・ブランです。
SULA VINEYARDS Chenin Blanc 2011 (インド、ナシク)
寒天を思わせるような風味のする、穏やかでやさしいタッチの、セミドライタイプワインです。アルコール度数は12.5%。この軽さ、デリケートさが好ましく思いました。 (輸入元:出水商事)
エチケットが印象的な スラ・ヴィンヤーズ は、最近すっかりお馴染みになったのでは?
とはいえ、知らない人には、これがまさかインドワインと思わないでしょうか?(笑)
ワイナリーの名前“SULA”(スラ、スーラ))は、創設者の母“Sulabha”(スラブハ)さんが由来です。また、サンスクリット語の“Surya”(スーリャ)(太陽、太陽神の意味)と音が似ていることから、太陽がロゴとなりました。
SULA VINEYARDS は、インドのムンバイ(ボンベイ)から180km北東に位置するNashik(ナシク)に1999年に設立されたワイナリーです。
ナシクは北緯20度にあります。北半球のブドウ栽培地域(約30-50度)にしてはかなり南にあり、気温も年間を通して高いのですが、標高が高く、涼しいところもあります。また、降雨は充分かつ水はけがよく、ブドウの生育に適している土地のようです。
創設者&オーナーは、ムンバイ出身のRajeev Samant(ラジーヴ・サマント)氏。
サマント氏はカリフォルニアのスタンフォード大学を卒業後、シリコンヴァレーのオラクル社の財務マネージャーとして働いていましたが、1993年にインドに戻りました。
ナシクにはサマント氏の家族がブドウ畑を所有していました。ナシクはインドで最もブドウ栽培が盛んな土地でしたが、インドではブドウはワインにするよりも生で食べることが多かった のです。
しかし、サマント氏はワイン醸造の可能性を調査し、ナシクでならうまくいく!と、カリフォルニアにワインメーカーを探しに戻り、ソノマの醸造家Kerry Damskey(ケリー・ダムスキー)氏と出会いました。
1997年、彼らはナシクの畑にソーヴィニヨン・ブランとシュナン・ブランを植え(インドで初めてソーヴィニヨン・ブランとシュナン・ブランが植えられたのがこの時)、1999年にナシク初となるワイナリーSULA VINEYARDSを立ち上げ、2000年に初リリースしました(5万本)。
シュナン・ブラン はフランスのロワール地方を母国とし、南アフリカ共和国や米国カリフォルニアでも広く栽培されています。
SULAが最初に植えるブドウのひとつにシュナン・ブランを選んだ理由は何だったのでしょうか?
現在、SULAでは、ソーヴィニヨン、シュナンに加え、白はヴィオニエやリースリング、赤はシラーズ、ジンファンデル、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロなど、ロゼワイン、スパークリングワイン、デザートワインなど幅広く生産し、世界各国に輸出しています。
SULAのワインは高品質であると、パリの三ツ星ワインにもオンリストされたり、非常に高い評価を得ています。しかもお値段は非常にお手頃なものだから、人気が出るのは当然。SULAはインドを代表するワイナリーになりました。
SULAの成功の秘訣は、サマント氏がカリフォルニアのスタイル(技術、経営など)を導入したことにあるでしょう。
ケリー氏の指揮の下、良いブドウが育てられ、高品質ワインがつくられるようになりました。
私の持っている13年前(1999年)のインドに関する資料を見ると、当事のインドワイン醸造業は非常に小規模であると記述され、まだSULAの名前は出てきていません。
しかし、現在はSULAに影響され、ナシクにはワイナリーが次々と誕生し、他の地にも広がり、インドのワイン生産量、ワイン消費量は、順調な伸びを見せています。
ワイン消費量については、2011年は78万ケースでした(アジア10位)。2015年には114万ケース(アジア9位)になると予測されています。
かつては、宗教的な理由から、インドでは飲酒に対しては消極的で、ワインは一部の富裕層のみが高級ホテルなどで飲むものでした。また、飲酒を禁止する州などもあり、法律的な点からも、一般消費者は今までほとんどワインを飲む機会がなかったわけです。
しかし、都市部の急速な発展に伴うライフスタイルの変化により、ここ2年ほどのうちに、インドでもワインを楽しむ文化が始まってきました。ワインを買える店(スーパーマーケットでもワイン販売)、飲める店が登場してきました。
例えば、ムンバイ初となる“ワインバー”は、実はSULAがこの2012年4月にオープンさせました。
(タパスを提供するスペイン風の店、VINOTECA)
今ちょうど、インドのワインマーケットが大きく変化している時期といえると思います。
人口一人当たりのワイン消費量はまだ少ないですが、インドは人口自体が多いですから、海外のワイン生産国にとってインドは非常に魅力的なマーケットであることは間違いありません。
私たち消費者にとっては、高品質でコスパにすぐれたSULAのようなワインを生産するインドは、今後のワイン選びの際に外せない国になってくるでしょう。
SULA VINEYARDS Chenin Blanc 2011 (インド、ナシク)
寒天を思わせるような風味のする、穏やかでやさしいタッチの、セミドライタイプワインです。アルコール度数は12.5%。この軽さ、デリケートさが好ましく思いました。 (輸入元:出水商事)
エチケットが印象的な スラ・ヴィンヤーズ は、最近すっかりお馴染みになったのでは?
とはいえ、知らない人には、これがまさかインドワインと思わないでしょうか?(笑)
ワイナリーの名前“SULA”(スラ、スーラ))は、創設者の母“Sulabha”(スラブハ)さんが由来です。また、サンスクリット語の“Surya”(スーリャ)(太陽、太陽神の意味)と音が似ていることから、太陽がロゴとなりました。
SULA VINEYARDS は、インドのムンバイ(ボンベイ)から180km北東に位置するNashik(ナシク)に1999年に設立されたワイナリーです。
ナシクは北緯20度にあります。北半球のブドウ栽培地域(約30-50度)にしてはかなり南にあり、気温も年間を通して高いのですが、標高が高く、涼しいところもあります。また、降雨は充分かつ水はけがよく、ブドウの生育に適している土地のようです。
創設者&オーナーは、ムンバイ出身のRajeev Samant(ラジーヴ・サマント)氏。
サマント氏はカリフォルニアのスタンフォード大学を卒業後、シリコンヴァレーのオラクル社の財務マネージャーとして働いていましたが、1993年にインドに戻りました。
ナシクにはサマント氏の家族がブドウ畑を所有していました。ナシクはインドで最もブドウ栽培が盛んな土地でしたが、インドではブドウはワインにするよりも生で食べることが多かった のです。
しかし、サマント氏はワイン醸造の可能性を調査し、ナシクでならうまくいく!と、カリフォルニアにワインメーカーを探しに戻り、ソノマの醸造家Kerry Damskey(ケリー・ダムスキー)氏と出会いました。
1997年、彼らはナシクの畑にソーヴィニヨン・ブランとシュナン・ブランを植え(インドで初めてソーヴィニヨン・ブランとシュナン・ブランが植えられたのがこの時)、1999年にナシク初となるワイナリーSULA VINEYARDSを立ち上げ、2000年に初リリースしました(5万本)。
シュナン・ブラン はフランスのロワール地方を母国とし、南アフリカ共和国や米国カリフォルニアでも広く栽培されています。
SULAが最初に植えるブドウのひとつにシュナン・ブランを選んだ理由は何だったのでしょうか?
現在、SULAでは、ソーヴィニヨン、シュナンに加え、白はヴィオニエやリースリング、赤はシラーズ、ジンファンデル、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロなど、ロゼワイン、スパークリングワイン、デザートワインなど幅広く生産し、世界各国に輸出しています。
SULAのワインは高品質であると、パリの三ツ星ワインにもオンリストされたり、非常に高い評価を得ています。しかもお値段は非常にお手頃なものだから、人気が出るのは当然。SULAはインドを代表するワイナリーになりました。
SULAの成功の秘訣は、サマント氏がカリフォルニアのスタイル(技術、経営など)を導入したことにあるでしょう。
ケリー氏の指揮の下、良いブドウが育てられ、高品質ワインがつくられるようになりました。
私の持っている13年前(1999年)のインドに関する資料を見ると、当事のインドワイン醸造業は非常に小規模であると記述され、まだSULAの名前は出てきていません。
しかし、現在はSULAに影響され、ナシクにはワイナリーが次々と誕生し、他の地にも広がり、インドのワイン生産量、ワイン消費量は、順調な伸びを見せています。
ワイン消費量については、2011年は78万ケースでした(アジア10位)。2015年には114万ケース(アジア9位)になると予測されています。
かつては、宗教的な理由から、インドでは飲酒に対しては消極的で、ワインは一部の富裕層のみが高級ホテルなどで飲むものでした。また、飲酒を禁止する州などもあり、法律的な点からも、一般消費者は今までほとんどワインを飲む機会がなかったわけです。
しかし、都市部の急速な発展に伴うライフスタイルの変化により、ここ2年ほどのうちに、インドでもワインを楽しむ文化が始まってきました。ワインを買える店(スーパーマーケットでもワイン販売)、飲める店が登場してきました。
例えば、ムンバイ初となる“ワインバー”は、実はSULAがこの2012年4月にオープンさせました。
(タパスを提供するスペイン風の店、VINOTECA)
今ちょうど、インドのワインマーケットが大きく変化している時期といえると思います。
人口一人当たりのワイン消費量はまだ少ないですが、インドは人口自体が多いですから、海外のワイン生産国にとってインドは非常に魅力的なマーケットであることは間違いありません。
私たち消費者にとっては、高品質でコスパにすぐれたSULAのようなワインを生産するインドは、今後のワイン選びの際に外せない国になってくるでしょう。