ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

ジンファンデルにチョコチップクッキーを

2012-06-05 10:15:52 | ワイン&酒
先日、カリフォルニアのソノマのワイン生産者が来日し、ソノマのピノ・ノワールとジンファンデルについてのセミナーが行なわれました。

その中で、今回は ジンファンデル を紹介します。

ジンファンデルについて語ってくれたのは、「ペドロンチェッリ」のジュリー・ペドロンチェッリ氏と、「ダッシュ・セラーズ」のマイク・ダッシュ氏。


Cry Creek Valley Zinfandel Mother Clone 2009  Pedroncelli Winery

「ドライ・クリーク・ヴァレーでのジンファンデルの栽培の歴史は150年ほどあり、現在も100歳以上の古い樹齢の木が残っている」 とジュリーは言います。

1927年創立のペドロンチェッリでは、150年前(1850年前後頃)のクローンを追跡しようとしたのですが、それができなかったので、自分たちのマザークローンをつくり、育ててきました。
ペドロンチェッリが購入した畑には、1904年に植えられたジンファンデルの木があったので、これをマザー・クローンとしたのです。

上記のワインには、100歳を超えるマザークローンの木(超old vein)からのブドウと、50歳のold vine のブドウなどが使われています。


「マザークローンがワインのパーソナリティを決めます」 Julie Pedroncelli ST.John
(ジュリーはペドロンチェッリの3世代目)



ジンファンデルは、ソノマだけでなく、カリフォルニアのいたる所に植えられていますが、
「ソノマ・カウンティのジンファンデルは洗練されていると自負している」とマイク・ダッシュ氏。

ジンファンデルつくり方 によって、ピノ・ノワール的なものからビッグでダークなものまで、色々な表現ができ、また、温度に対して感度の高い品種なので、海岸線に近いところと内陸では、ブドウの個性が違ってきます。
海岸線の近い方が冷涼なため、赤みのある果実味を感じるものに、温暖な内陸ではより濃いスタイルのワインになります。
これは“酸”が大きく影響しているわけで、内陸の方が酸のレベルが低くなるため、口の中で厚みを感じるものになります。

マイクによると、「冷涼な気候を特徴としているソノマ・カウンティのジンファンデルは、他の暖かい地域でつくられたジンファンデルより酸のレベルが高いので長熟する」と言います。

実際に飲んでみても、ソノマのジンファンデルは果実味がきれいで、ほどよくボディが引き締まり、タンニン、酸のバランスがよく、エレガントなものが多いと感じました。



ワインのスタイルに応じて、ジンファンデルはさまざまな料理に合わせられると思いますが、面白かったのは、ジュリーの夫エドのコメントでした。 (エドは2年前にも来日、コチラ で詳しく紹介)

今回、試飲会のブースでジュリーの隣に立っていたエドが、
「肉料理やブルーチーズにもいいけど、ジンファンデルにはチョコチップ入りのクッキーがオススメ!生地にシナモンなどのスパイスが入ったものだと、さらにグッド。ボクの大好きな組み合わせ 」 と、それは嬉しそうに言うのです。

ジンファンデルチョコチップクッキー
ワインも飲み、甘党でもある私にとって、なんて魅力的なマリアージュでしょう(笑)
これはぜひ試さねばいけません!

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 ソノマってどんなところ?

  ・ワインカントリーSonoma -1- → コチラ

  ・ワインカントリーSonoma -2- → コチラ


コメント
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