日本で初めて発売された仏ブルゴーニュの新AOCコトー・ブルギニョン を昨日取り上げましたが、その造り手であるメゾン・ルイ・ジャド社のピエール・アンリ・ガジェ社長から聞いた話を紹介しながら補足したいと思います。

ブルゴーニュ地域における“ピノ・ノワール”“シャルドネ”“ガメイ” の関係
今は、コート・ドール地区にはピノ・ノワールとシャルドネが、ボジョレー地区にはガメイが(+少々のシャルドネ)主要品種として植えられていますが、昔はコート・ドールにはガメイとピノ・ノワールがたくさん植えられていたそうです。
その名残で、Gamay村が、Beauneから10kmほどの場所に今もあるとか。
また、今でこそシャブリ地区からコート・ドール地区、コート・シャロネーズ地区、マコネ地区と広く使われているシャルドネは、300~400年前くらいに登場した新しい品種で、かつてはマイナーな存在だったというから意外ですよね。
2000年前にイタリア人(ローマ人)が侵入し、フランス(ガリア)にブドウをもたらします。
歴史的に見ると、ピノ・ノワールが最初に登場します。
ガメイとシャルドネはピノ・ノワールの子供になるようで、数年前にスイスの科学者が遺伝子的に証明しているようです(ガジェ社長の談)
さて、ガメイはかつてコート・ドールにたくさん植えられていましたが、コート・ドールの石灰、粘土石灰質土壌と相性が悪く、平凡なワインにしかなりませんでした。
しかし、ガメイはボジョレー地区の花崗岩土壌によく合い、素晴らしいワインを生み出すことがわかってきたため、ボジョレーで発展してきました。
コート・ドールにガメイがたくさん植えられていたように、昔はさまざまな品種がブルゴーニュの各地に入り込んで存在していました。
そうすると、ワインも玉石混交となり、一見しただけでは品質が判断ができなくなってきたため、4つの階級ピラミッド(実際には5つ)が作られるようになりました。(ガジェ社長の祖父以前の時代の話)
しかし、4つ目のレジョナルの下になる5番目のクラスにある“グラン・オーディネール”が徐々にネガティブなイメージを持つようになってきます(→昨日の説明参照)
そこで、シャブリからボジョレーまでの6地区すべてを含んだエリアを“グランド・ブルゴーニュ”と認識し、このグランド・ブルゴーニュをカバーするポジティブなものとして、AOCコトー・ブルギニョンが制定されました。

ピエール・アンリ・ガジェ氏 ルイ・ジャド社 社長
AOC“コトー・ブルギニョン” の定義
ボジョレー地区を救済する背景があるため、どうしても赤ワインのことが中心になりますが、コトー・ブルギニョンには白とロゼも存在します。
◆生産地域
ブルゴーニュ全域。上記で紹介した6つの地区すべてで生産可能。
◆色
白、ロゼ、赤
◆表記
(AOC)Coteaux Bourguignons
ロゼはクレーレ、白はプリムールまたはヌーヴォーの表記を付けられる。
◆品種
白:アリゴテ、シャルドネ、ムロン、ピノ・ブラン、ピノ・グリ
ロゼ(主要品種)ガメイ、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、セザール(ヨンヌ県のみ)
赤:(主要品種)ガメイ、ピノ・ノワール、セザール(ヨンヌ県のみ)
ブレンド比率の規定なし
2011年ヴィンテージから適用
コトー・ブルギニョン のポジションは、
ブルゴーニュ(ブラン/ルージュ)、ブルゴーニュ・シャルドネ/ブルゴーニュ・ピノ・ノワールと、
ボジョレー・ヴィラージュ/ブルゴーニュ・アリゴテ とのちょうど中間に位置する、と考えるといいようです。

今回、ルイ・ジャド社が日本で発売するコトー・ブルギニョンは赤と白のみ
ルイ・ジャドの歴史の中で、アリゴテとシャルドネをブレンドするのは初めてのこと。
「つくる過程の中で美味しいものができたので、じゃあ白もつくろう!となった」ガジェ社長。
白のコトー・ブルギニョンは、酸に特徴のあるアリゴテが実にいい仕事をしています。個人的には、この白はかなり好みのタイプ!この品質と価格(1,850円)ならハウスワインにしたいですね

テロワールを重視するブルゴーニュのワインを、地区を越えてブレンドすることについて、
「テロワールはグラン・クリュやプルミエ・クリュには欠かせない明確な定義だが、地域名ワインはそれとはまた別の意義(ボリューム)がある。若い世代に気軽にブルゴーニュの味を知ってもらい、将来につなげたい」と、ガジェ社長。
さて、コトー・ブルギニョンは日本の若い世代にどう受け止められるでしょうか?


ブルゴーニュ地域における“ピノ・ノワール”“シャルドネ”“ガメイ” の関係
今は、コート・ドール地区にはピノ・ノワールとシャルドネが、ボジョレー地区にはガメイが(+少々のシャルドネ)主要品種として植えられていますが、昔はコート・ドールにはガメイとピノ・ノワールがたくさん植えられていたそうです。
その名残で、Gamay村が、Beauneから10kmほどの場所に今もあるとか。
また、今でこそシャブリ地区からコート・ドール地区、コート・シャロネーズ地区、マコネ地区と広く使われているシャルドネは、300~400年前くらいに登場した新しい品種で、かつてはマイナーな存在だったというから意外ですよね。
2000年前にイタリア人(ローマ人)が侵入し、フランス(ガリア)にブドウをもたらします。
歴史的に見ると、ピノ・ノワールが最初に登場します。
ガメイとシャルドネはピノ・ノワールの子供になるようで、数年前にスイスの科学者が遺伝子的に証明しているようです(ガジェ社長の談)
さて、ガメイはかつてコート・ドールにたくさん植えられていましたが、コート・ドールの石灰、粘土石灰質土壌と相性が悪く、平凡なワインにしかなりませんでした。
しかし、ガメイはボジョレー地区の花崗岩土壌によく合い、素晴らしいワインを生み出すことがわかってきたため、ボジョレーで発展してきました。
コート・ドールにガメイがたくさん植えられていたように、昔はさまざまな品種がブルゴーニュの各地に入り込んで存在していました。
そうすると、ワインも玉石混交となり、一見しただけでは品質が判断ができなくなってきたため、4つの階級ピラミッド(実際には5つ)が作られるようになりました。(ガジェ社長の祖父以前の時代の話)
しかし、4つ目のレジョナルの下になる5番目のクラスにある“グラン・オーディネール”が徐々にネガティブなイメージを持つようになってきます(→昨日の説明参照)
そこで、シャブリからボジョレーまでの6地区すべてを含んだエリアを“グランド・ブルゴーニュ”と認識し、このグランド・ブルゴーニュをカバーするポジティブなものとして、AOCコトー・ブルギニョンが制定されました。

ピエール・アンリ・ガジェ氏 ルイ・ジャド社 社長
AOC“コトー・ブルギニョン” の定義
ボジョレー地区を救済する背景があるため、どうしても赤ワインのことが中心になりますが、コトー・ブルギニョンには白とロゼも存在します。
◆生産地域
ブルゴーニュ全域。上記で紹介した6つの地区すべてで生産可能。
◆色
白、ロゼ、赤
◆表記
(AOC)Coteaux Bourguignons
ロゼはクレーレ、白はプリムールまたはヌーヴォーの表記を付けられる。
◆品種
白:アリゴテ、シャルドネ、ムロン、ピノ・ブラン、ピノ・グリ
ロゼ(主要品種)ガメイ、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、セザール(ヨンヌ県のみ)
赤:(主要品種)ガメイ、ピノ・ノワール、セザール(ヨンヌ県のみ)
ブレンド比率の規定なし
2011年ヴィンテージから適用
コトー・ブルギニョン のポジションは、
ブルゴーニュ(ブラン/ルージュ)、ブルゴーニュ・シャルドネ/ブルゴーニュ・ピノ・ノワールと、
ボジョレー・ヴィラージュ/ブルゴーニュ・アリゴテ とのちょうど中間に位置する、と考えるといいようです。

今回、ルイ・ジャド社が日本で発売するコトー・ブルギニョンは赤と白のみ
ルイ・ジャドの歴史の中で、アリゴテとシャルドネをブレンドするのは初めてのこと。
「つくる過程の中で美味しいものができたので、じゃあ白もつくろう!となった」ガジェ社長。
白のコトー・ブルギニョンは、酸に特徴のあるアリゴテが実にいい仕事をしています。個人的には、この白はかなり好みのタイプ!この品質と価格(1,850円)ならハウスワインにしたいですね


テロワールを重視するブルゴーニュのワインを、地区を越えてブレンドすることについて、
「テロワールはグラン・クリュやプルミエ・クリュには欠かせない明確な定義だが、地域名ワインはそれとはまた別の意義(ボリューム)がある。若い世代に気軽にブルゴーニュの味を知ってもらい、将来につなげたい」と、ガジェ社長。
さて、コトー・ブルギニョンは日本の若い世代にどう受け止められるでしょうか?
