4月19日 NHKおはよう日本
今 インターネット交流サイトfacebookを使って
履歴書や面接ではわからない学生の素顔を見極めようとする動きが広がっている。
ある不動産会社では採用担当者は
面接を行なった学生のフェイスブックをチェックしていた。
「フェイスボックを見てもわかるんですけど
名古屋とかで就活してますね。」
フェイスブックの利用者は自分で撮った写真や日記などを投稿する。
これにともだちからコメントがついて交流が行なわれる。
登録は原則実名で行ない自分の写真などを掲載する。
同級生や海外の友人などを探して友達としてつながっていくことで
お互いの近況を共有できるとして人気である。
自分のページの情報は公開を制限しなければ
友達以外でもその内容が見ることが出来る。
不動産会社では今年から選考にフェイスブックの利用を始めた。
フェイスブックに載っている学生の交友関係や日常生活から
その素顔を見極めたいと考えたのである。
面接でおとなしめの印象を受けたという女子学生のページ。
最初にチェックするのは友達の人数。
「面接の内容的には結構静かそうでおっとりした感じかなと。
意外と活発で友人の295人。」
次にチェックするのは書き込みの内容。
学生が自分で企画した就職活動中の学生が交流するイベントについて
書き込まれていた。
20件近くものコメントが寄せられていることに採用担当者は注目した。
「このコメント見ると企画者ですね。
たぶん人望がないと出来ないと思う。」
面接ではわからなかった一面を知ることが出来た。
不動産会社 採用担当者
「学校も面接とか力を入れて(学生は)めちゃくちゃ練習してきている。
だから質問に対する答えもありきたり。
本当はその子が友人にどう思われていて
本当はこういうところがあったのにということが
見られるところがフェイスブックは活用できる。」
フェイスブックで応募者の素顔を見たいというニーズは
企業の間で広がりを見せている。
ソフトバンク・ヒューマンキャピタルの調査によると
採用活動にフェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアを
利用・利用を検討している会社の3割近くがその理由について
発言から応募者の思考や性格を知るためとしている。
応募者の素顔を見ようとする企業の視線を
逆に利用しようという動きも出てきている。
都内で行なわれている就職活動セミナー。
去年から企業に好印象を持たれるためのフェイスブック対策を教え始めた。
これまで700人近い学生が参加している。
ポイント① 自分のページに掲載する写真。
正面から撮った笑顔の写真にすべきだという。
ポイント② 友達の人数。
50人以上を目ざす。
「友達多い人のほうが人脈形成力 行動力 社交性がある。」
ポイント③ 周2回以上 前向きな書き込みをすること。
参加した学生
「フェイスブックを有効に活用する。
これからも写真などをアップして武器にしていきたい。」
実際にフェイスブックが就職活動の武器になったと感じている学生がいる。
都内の私立大学4年生Y君は去年の夏にセミナーを受講した。
フェイスブックの対策でまず取り組んだのが写真である。
それまでの実家で買っているペットの写真から
自分の笑顔の写真に変えた。
友達作りにも励んだ。
情報交換を目的に就職活動で知り合った人などに声をかけ
夏の時点では50人だったところを
年末には約3倍の163人にまで増やした。
書き込みの内容も工夫した。
IT企業を志望していたので
携帯端末用のソフトを自分で作ったことについてアピールした。
今年1月 第1希望の書き行の内定を得ることが出来た。
フェイスブックを利用した自己アピールが功を奏したと感じている。
「履歴書ではわからないような日常的なことまで発信して
面接でも気取らないで
自分自身を表現することが出来てよかった。」