10月4日 おはよう日本
アメリカ大統領選挙は今日 注目の第1回テレビ討論会が行われる。
オバマ大統領に挑戦するロムニー候補は
選挙戦終盤になって伸び悩んでいるため
人口の急増するヒスパニック系の有権者を重視する動きを見せているが
苦戦が続いている。
9月17日
カリフォルニア州で開かれた集会で演説したロムニー候補の口から出たのは
ヒスパニック系の有権者に親しみを持ってもらうための言葉だった。
(共和党 ロムニー候補)
「私の父はメキシコで生まれ
5歳の時アメリカに来ました。」
9月17日 ネバダ州で
一方のオバマ大統領もヒスパニック系を重視し
集会を盛り上げたのはスペイン語の歌。
(アメリカ オバマ大統領)
「アメリカで育ち教育を受けた移民が
母国と呼ぶこの国から追い出されるようなことが2度とないようにします。」
両候補がヒスパニック票を重視するのは人口が急増しているからである。
全米の人口の16パーセントと黒人を抜き
その票の行方が勝敗のカギを握るとされている。
オバマ大統領は今年6月
子どものときに不法入国した若者に一時的な在留資格を与える措置を発表。
ヒスパニック系有権者の間の支持率は約70%と
4年前同様の高い水準を保っている。
(有権者)
「彼は我々に尽くしてくれた。」
「確実にオバマに投票するよ。」
対するロムニー候補は
共和党の支持基盤である保守派の支持を固めるため
不法移民の強制退去に賛成してきたことがわざわいし
ヒスパニック系有権者からの支持は低迷している。
劣勢と見たロムニー陣営は選挙戦終盤になって
ヒスパニック系の味方だと必死に演出。
スペイン語を交えたテレビ広告も流し始めた。
(テレビ広告)
「フントス(ともに)アメリカンドリームをよみがえらせよう。
ソイ(私は)ミット・ロムニーです。」
さらにヒスパニック系有権者に的を絞った電話作戦を展開。
マニュアルにはオバマ大統領を批判する言葉が並べられている。
「オバマ政権下では国の借金が急増しましたよね。」
しかしこうしたロムニー候補の戦い方を
ヒスパニック系有権者の多くは冷ややかに見ている。
ロムニー候補の訴えは票目当てのその場限りのものだと言う。
(有権者)
「ヒスパニックに対しロムニー氏が何をしてくれるのか見えない。」
「彼はヒスパニックのためにはならないと思います。」
オバマ大統領の支持がヒスパニック系有権者の支持を固めつつある中
ロムニー候補がテレビ討論会で浮上のきっかけを作るのか注目される。