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韓国 “科学分野でノーベル賞を”

2012-10-16 07:26:09 | 海外ネットワーク


  10月6日 NHK海外ネットワーク


  ノーベル賞の日本人受賞者は
  63年前の湯川秀樹博士以来
  アメリカ国籍を取得している南部南部陽一郎さんを含めるとこれまで18人。
  ノーベル賞の受賞者はこれまで欧米の国々が重視されていた。 
  アジアの受賞者は日本を含めても全体のわずか4%にすぎない。
  その中で韓国は著しい経済発展を遂げて
  ITなどハイテク分野で世界にシェアを広げている。
  また国連をはじめ国際機関のトップを輩出しているが
  ノーベル賞となると
  平和賞を受賞したキム・デジュン前大統領以外1人もいない。
  基礎研究の成果が問われる自然科学分野での受賞は
  国民の悲願となっている。
  (ソウル市民)
  「韓国はノーベル賞をとれてもいいのに
   平和賞以外1人も取れていないのは驚きです。」
  「1つは取って自慢したい。
   きっととれる。」

  科学技術の国家予算を5年で60%余増やしたイ・ミョンバク政権。
  (イ・ミョンバク大統領)
  「5年から10年の間には
   韓国の科学者がノーベル賞をとる。」
  韓国政府はノーベル賞受賞を目標に掲げ
  世界最高水準の研究機関を作ることを打ち出した。
  その重要な1手と考えたのがノーベル賞受賞者の招へいだった。
  韓国南部にある国立大学院大学は
  2007年にノーベル物理学賞を受賞した
  ドイツ人のグリュンベルク氏を破格の条件で迎え入れた。
  2000万円をかけて彼の名前がついた最先端の研究所を開設。
  彼が主導する研究には予算に限度はない。
  グルンベルク氏の専門は
  将来のノーベル賞にもつながる分野として注目される「ナノテクノロジー」。
  こうした分野の研究に狙いを定め
  韓国人研究者とともに研究して成果を出してもらおうという戦略である。
  (ノーベル物理学賞受賞者 グリュンベルク氏)
  「どうすればノーベル賞をとれるか聞かれる。
   努力してチャンスを増やす。
   運も必要だがあらかじめ計画することはできない。
   私が言えるのはそれだけ。」

  この大学は
  他にも3人のノーベル化学賞受賞者をアメリカとドイツから招いている。
  次世代型太陽電池や
  生命科学の第1人者たちである。
  受賞者たちの直筆のノートや駆け出しのころの研究論文も公開している。
  ノーベル賞に結びついた若いころの発想に
  じかに触れてもらうことが狙いである。
  (クァンジュ科学技術院 キム・ヨンジュン総長)
  「受賞者と学生が共同研究できるようにしている。
   10年か20年以内には卒業生から受賞者が出ることを期待している。」

  韓国が不得手としてきた基礎分野の研究のすそ野を広げるため
  これまであまり注目されてこなかった科目にも力を入れるようになった。
  そのための人材も日本や欧米から多数招いた。
  韓国の最高学府ソウル大学で助教授を務める石黒正晃さん(41)は
  小惑星探査機“はやぶさ”のプロジェクトにも関わった。
  ソウル大学で天文学の基礎となる太陽系についての授業を担当している。
  (ソウル大学の学生)
  「先生は理解しづらい部分を教えてくれる。」
  「この分野を教えられるのは石黒先生だけなので授業をとった。」
  (ソウル大学 石黒正晃助教授)
  「韓国全体でみても太陽系の研究者はほとんどいないので
   日本人だからとか韓国にいるからとかではなく
   この研究分野をもっと発展させていきたいと思っている。」

  悲願のノーベル賞受賞。
  未来の科学者が集うこのキャンパスにはその思いがこんな形で表れている。
  “未来の韓国科学者”と書かれた主を待つ台座。
  ここにいつ韓国人ノーベル賞受賞者の銅像が飾られるのか
  国を挙げた挑戦が続いている。
  

  
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