11がう24日 BIZ+SUNDAY
11月21日に開催された日本商工会議所の臨時会員総会。
新日鉄住金 名誉会長の三村明夫さん(73)が新しい会頭に就任した。
新日鉄の社長 会長として経営に辣腕をふるった三村さん。
中小企業を中心に全国127万社が加盟する日商の会頭としてどのような舵取りを見せるのか注目を集めている。
日商は大正11年(1922)に設立され今年91周年を迎えた。
三村さんは19代目の会頭。
新日鉄住金からは13代 永野重雄さん(1900~1984)以来の就任である。
Q.日本の中小企業が日本経済に果たす役割
日本企業 中小企業の強さとは?
(日本商工会議所 三村明夫会頭)
「日本は大企業だけで経済が成り立たない。
多くの組み立て産業は中小企業に技術もサプライ(供給)も依存。
中小企業無しには大企業は存在できないようになっている。
永野重雄が遺稿の中で行っていたが
“日本の大企業と中小企業の関係は
風雪に石垣が耐えるように大きな石 小さな石 中くらいの石をうまく組み合わせることにより
非常に堅固な石垣が出来ている。
これと同じような構造が日本経済の中にある。”。
中小企業だけで日本経済が上手くいくとは思っていない。
みんなが思っている以上に非常に大事な役割を中小企業は果たしている。
ややもするとみんな忘れてしまう。
我々が経営をしっかりとして中小企業を作ると同時に
中小企業に社会の光をもっとあてるということも日本商工会議所の大事な役割。」
Q.中小企業をめぐる現状をどういうふうに見ているか?
「我々の調査で東京の中小企業のトータル賃金の上げをした企業がどれくらいいるのかを調べたら
35%の企業がトータル賃金の上げをした。
トータルというのは人数を増やすことによってトータル賃金を上げるということ。
ボーナスを増やす形でもいい。
これはうれしい驚き。
大企業に比べれば明らかに収益の好転は遅れるが
35%くらいの企業はその中でも賃金を上げるというのは
将来に対する確信がないとなかなかあげないがそういう状況にある。
中小企業はまだまだ絶対レベルでは大変。
日本経済の好転のメリットを徐々に受けつつあるということだと思う。」
三村さんは新日鉄の社長時代積極的な世界展開で当時の最高益を更新。
去年は会長として住友金属工業との経営統合を取りまとめ粗鋼生産量世界第2位の鉄鋼メーカーを誕生させた。
Q.会頭としての自身の強さというのはどのように考えるか?
「強さというよりまず自分の弱さを直すべきと思う。
一番の弱さは何かというと
地方から見て日本経済がどういうふうに見えるのか。
ずいぶん中央目線で見るのと地方から見るのでは違って見えると思う。
そういう場に自分としては身を置いたことがない。
鉄鋼業というのはやはり中央目線。
いろんな役職もしたがすべて中央目線。
今回初めて514の商工会議所が地方にあるという目で日本経済を見たらどのように見えるのか
自分ではまだ本当のところはわからない。
口ではいろいろなことが言える。
まず自分がやるべきことは強さというより自分の弱さを直す。」
経営者としても財界人としてもその動向が常に注目を集めてきた三村さん。
自らに欠けている地方からの視点を身につけるため各地の地方都市を視察し経営者たちの生の声を聞くことにしている。
Q,いま政府に求めたいことは?
「政府にのみ“成長戦略を作ってくれ”と言っているだけではなく
我々は資本主義社会の中にいる。
そこでの主役は民間。
政府にやってもらうことは要求し続けるべきだと思う。
特にデフレからの転換は政府にしかできない。
これからは民間が“自分たちが主役なんだ”という自覚でやるべきことをやる。
そういう局面にどんどん入っていくのではと思う。
それは一人一人が考えるべきだと思う。」
Q,日本商工会議所のトップとして日本経済復活のカギは?
「連帯。
中小企業と大企業。
国とプライベートセクター(民間企業)。
1人1人が自分の役割を果たすと同時に互いが連携しながら日本経済再生のために頑張る。
五輪を活用しようじゃないか。
五輪というのは日本人の心を一つにまとめる。
日本にとって大きなイベント。
みんなで一緒にこれをがんばろうじゃないかと。
五輪がこの国に来るということは日本再生、日本全体の連帯のためにも非常に素晴らしいプロジェクト。
そういう意味でも連帯。」
Q.2020年には何をやっている?
「ぼくはもう引退している。
ぼくの任期は2019年。
厳密に任期は守らなくてはいけない。
ぼくは五輪の前の年に辞める。
ただ開会式は出たい。
2020年のときは一生懸命やったと思えるか
だめな会頭だった いろいろなことをやればよかったと思うのか
どちらか分からないが思い切りやったと満足感に浸りながら五輪の開会式に行きたいと思う。」
11月21日に開催された日本商工会議所の臨時会員総会。
新日鉄住金 名誉会長の三村明夫さん(73)が新しい会頭に就任した。
新日鉄の社長 会長として経営に辣腕をふるった三村さん。
中小企業を中心に全国127万社が加盟する日商の会頭としてどのような舵取りを見せるのか注目を集めている。
日商は大正11年(1922)に設立され今年91周年を迎えた。
三村さんは19代目の会頭。
新日鉄住金からは13代 永野重雄さん(1900~1984)以来の就任である。
Q.日本の中小企業が日本経済に果たす役割
日本企業 中小企業の強さとは?
(日本商工会議所 三村明夫会頭)
「日本は大企業だけで経済が成り立たない。
多くの組み立て産業は中小企業に技術もサプライ(供給)も依存。
中小企業無しには大企業は存在できないようになっている。
永野重雄が遺稿の中で行っていたが
“日本の大企業と中小企業の関係は
風雪に石垣が耐えるように大きな石 小さな石 中くらいの石をうまく組み合わせることにより
非常に堅固な石垣が出来ている。
これと同じような構造が日本経済の中にある。”。
中小企業だけで日本経済が上手くいくとは思っていない。
みんなが思っている以上に非常に大事な役割を中小企業は果たしている。
ややもするとみんな忘れてしまう。
我々が経営をしっかりとして中小企業を作ると同時に
中小企業に社会の光をもっとあてるということも日本商工会議所の大事な役割。」
Q.中小企業をめぐる現状をどういうふうに見ているか?
「我々の調査で東京の中小企業のトータル賃金の上げをした企業がどれくらいいるのかを調べたら
35%の企業がトータル賃金の上げをした。
トータルというのは人数を増やすことによってトータル賃金を上げるということ。
ボーナスを増やす形でもいい。
これはうれしい驚き。
大企業に比べれば明らかに収益の好転は遅れるが
35%くらいの企業はその中でも賃金を上げるというのは
将来に対する確信がないとなかなかあげないがそういう状況にある。
中小企業はまだまだ絶対レベルでは大変。
日本経済の好転のメリットを徐々に受けつつあるということだと思う。」
三村さんは新日鉄の社長時代積極的な世界展開で当時の最高益を更新。
去年は会長として住友金属工業との経営統合を取りまとめ粗鋼生産量世界第2位の鉄鋼メーカーを誕生させた。
Q.会頭としての自身の強さというのはどのように考えるか?
「強さというよりまず自分の弱さを直すべきと思う。
一番の弱さは何かというと
地方から見て日本経済がどういうふうに見えるのか。
ずいぶん中央目線で見るのと地方から見るのでは違って見えると思う。
そういう場に自分としては身を置いたことがない。
鉄鋼業というのはやはり中央目線。
いろんな役職もしたがすべて中央目線。
今回初めて514の商工会議所が地方にあるという目で日本経済を見たらどのように見えるのか
自分ではまだ本当のところはわからない。
口ではいろいろなことが言える。
まず自分がやるべきことは強さというより自分の弱さを直す。」
経営者としても財界人としてもその動向が常に注目を集めてきた三村さん。
自らに欠けている地方からの視点を身につけるため各地の地方都市を視察し経営者たちの生の声を聞くことにしている。
Q,いま政府に求めたいことは?
「政府にのみ“成長戦略を作ってくれ”と言っているだけではなく
我々は資本主義社会の中にいる。
そこでの主役は民間。
政府にやってもらうことは要求し続けるべきだと思う。
特にデフレからの転換は政府にしかできない。
これからは民間が“自分たちが主役なんだ”という自覚でやるべきことをやる。
そういう局面にどんどん入っていくのではと思う。
それは一人一人が考えるべきだと思う。」
Q,日本商工会議所のトップとして日本経済復活のカギは?
「連帯。
中小企業と大企業。
国とプライベートセクター(民間企業)。
1人1人が自分の役割を果たすと同時に互いが連携しながら日本経済再生のために頑張る。
五輪を活用しようじゃないか。
五輪というのは日本人の心を一つにまとめる。
日本にとって大きなイベント。
みんなで一緒にこれをがんばろうじゃないかと。
五輪がこの国に来るということは日本再生、日本全体の連帯のためにも非常に素晴らしいプロジェクト。
そういう意味でも連帯。」
Q.2020年には何をやっている?
「ぼくはもう引退している。
ぼくの任期は2019年。
厳密に任期は守らなくてはいけない。
ぼくは五輪の前の年に辞める。
ただ開会式は出たい。
2020年のときは一生懸命やったと思えるか
だめな会頭だった いろいろなことをやればよかったと思うのか
どちらか分からないが思い切りやったと満足感に浸りながら五輪の開会式に行きたいと思う。」