12月15日 NHK海外ネットワーク
インドといえばIT産業が盛んで理工系の分野で世界的にも優秀な仁人材を輩出してきたことでも知られている。
小学校の低学年から授業でパソコンを学び
高校を卒業するまでには様々なソフトウェアを開発できるようになる。
こうした国の方針は独立当時のネルー首相が植民地時代に立ち遅れた産業を発展させるために打ち出したのがきっかけだった。
こうして育成された人材の多くは欧米の企業が先を争うようにして採用してきたが
企業のグローバル化が求められている中で日本企業もインドでの人材獲得強に加わろうとしている。
理工系の名門IIT(国立インド工科大学)。
入試の競争率は60倍。
人口12億のインドで頂点に立つ大学である。
IT企業が集まるアメリカのシリコンバレーでは管理職の60%をこの大学の卒業生が占めていると言われている。
12月1日 今年の採用が解禁となった。
優れた人材を獲得しようとやってきたのは世界の名だたる企業ばかり。
(エネルギー大手 採用担当者)
「ここの学生はとびきり優秀でエンジニア向きだよ。」
とりわけ欧米企業の採用意欲は強く今年は新卒の学生1人に日本円で年俸2,100万円を提示する企業も現れた。
採用希望が殺到するため大学側は企業を厳しく選別する。
大学は企業の給料やブランド力など独自に6段階で評価したリストを作った。
評価の高い企業から順に採用活動を始めることができる。
解禁日初日に活動が認められるのは欧米の大手IT企業などわずか30社ほど。
学生との面接は学内のみでしかも8時間以内に採否を決めなければならない。
有名企業がしのぎを削る人材の獲得競争に日本の企業も加わった。
神戸市に本社を置く医療機器メーカー シスメックスである。
血液の分析装置では世界一のシェアを占める。
海外でのビジネスをさらに展開するためにも国際的な視野を持った人材を求めている。
シスメックス 前田真吾人事企画部長はITの技術に優れ英語も堪能なインドの新卒を採用する計画を立てた。
(前田真吾さん)
「インドの学生は勉強量が日本や東南アジアの学生と違う。
基礎がきちっと固まっていてハングリー精神が非常に旺盛。」
会社では2年前からIITの学生をインターンシップ制度で日本に招待。
渡航費や滞在費を全額負担し大学との関係強化を図ってきた。
こうした取り組みが実を結び前田さんは就職解禁日の初日に大学に招かれた。
前田さんがまず会いに行ったのはインターン生だったエマントさん。
インターンシップで強い印象を残していて真っ先に採用を伝えたいと思っていた。
その場で採用したいと告げる。
しかしエマントさんは提示された配属先が予想と違っていたことから詳細な説明を求めてきた。
「この配属先だと私はどういうキャリアを歩むのですか。」
前田さんは会社の組織図を示しながら丁寧に説明した。
しかし返ってきた言葉は
「少し考えさせてください。」
エマントさんは結局ほかの企業を選んだ。
意中の学生を採用できなかった前田さん。
気持ちを切り替え面接やグループディスカッションでいかにインドの学生を必要としているかを訴えた。
「これからはエマージングカントリー(新興国)の時代。
まだまだ私たちの知らないニーズがあり皆さんに期待している。」
この日前田さんがリストアップした学生は20人。
限られた時間の中で面接を重ね有望な学生を見つけた。
ITを使った画像処理が専門で研究職に期待できる人材である。
(就職希望の学生)
「私は音響処理 画像処理の分野で研究を積み重ねてきました。」
早速採用の意向を伝える。
しかしこの学生は別の企業でも最終面接に進んでいた。
他社の面接に向かうところを引き留め最後の説得。
与えられた時間をすべて使い切り採用活動を終えたのは午前2時。
会場を後にした最後の企業だった。
後は学生からの返事を待つのみである。
翌日 大学から内定に応じる学生の名前が伝えられた。
早速学生に会いに来た前田さん。
採用が決まったのは3人。
最後まで説得を続けた学生もいた。
(採用が決まった学生)
「日本に行けることになりうれしい。
会社に十分貢献したい。」
(シスメックス 前田真吾さん)
「世界の名だたる企業と戦うことは大きなチャレンジ。
採用した学生たちに活躍してもらうことが第一で
日本企業として競争に勝ち残っていく舞台をつくっていきたい。」
インドを舞台にした熾烈な採用合戦。
国籍を問わず優秀な人材に来てもらおうという動きが加速している。
今回就職が決まった学生たちになぜ日本の企業を選んだか尋ねたところ
仕事に真剣に取り組む日本人の姿勢を学びたい
日本企業はチームワークが強いと感じているから
と話したそうである。
日本の企業でもいま外国人の際威容を検討している日本企業が全体の半数にのぼるという調査結果もある。
言葉や文化の違いが大きいにもかかわらず日本の企業を選んではいってこようと言うわけだから
そうした外国人の学生の能力を十分に引き出す環境を整えて定着を図っていくとか
企業側は採用した後の課題も大きい。
インドといえばIT産業が盛んで理工系の分野で世界的にも優秀な仁人材を輩出してきたことでも知られている。
小学校の低学年から授業でパソコンを学び
高校を卒業するまでには様々なソフトウェアを開発できるようになる。
こうした国の方針は独立当時のネルー首相が植民地時代に立ち遅れた産業を発展させるために打ち出したのがきっかけだった。
こうして育成された人材の多くは欧米の企業が先を争うようにして採用してきたが
企業のグローバル化が求められている中で日本企業もインドでの人材獲得強に加わろうとしている。
理工系の名門IIT(国立インド工科大学)。
入試の競争率は60倍。
人口12億のインドで頂点に立つ大学である。
IT企業が集まるアメリカのシリコンバレーでは管理職の60%をこの大学の卒業生が占めていると言われている。
12月1日 今年の採用が解禁となった。
優れた人材を獲得しようとやってきたのは世界の名だたる企業ばかり。
(エネルギー大手 採用担当者)
「ここの学生はとびきり優秀でエンジニア向きだよ。」
とりわけ欧米企業の採用意欲は強く今年は新卒の学生1人に日本円で年俸2,100万円を提示する企業も現れた。
採用希望が殺到するため大学側は企業を厳しく選別する。
大学は企業の給料やブランド力など独自に6段階で評価したリストを作った。
評価の高い企業から順に採用活動を始めることができる。
解禁日初日に活動が認められるのは欧米の大手IT企業などわずか30社ほど。
学生との面接は学内のみでしかも8時間以内に採否を決めなければならない。
有名企業がしのぎを削る人材の獲得競争に日本の企業も加わった。
神戸市に本社を置く医療機器メーカー シスメックスである。
血液の分析装置では世界一のシェアを占める。
海外でのビジネスをさらに展開するためにも国際的な視野を持った人材を求めている。
シスメックス 前田真吾人事企画部長はITの技術に優れ英語も堪能なインドの新卒を採用する計画を立てた。
(前田真吾さん)
「インドの学生は勉強量が日本や東南アジアの学生と違う。
基礎がきちっと固まっていてハングリー精神が非常に旺盛。」
会社では2年前からIITの学生をインターンシップ制度で日本に招待。
渡航費や滞在費を全額負担し大学との関係強化を図ってきた。
こうした取り組みが実を結び前田さんは就職解禁日の初日に大学に招かれた。
前田さんがまず会いに行ったのはインターン生だったエマントさん。
インターンシップで強い印象を残していて真っ先に採用を伝えたいと思っていた。
その場で採用したいと告げる。
しかしエマントさんは提示された配属先が予想と違っていたことから詳細な説明を求めてきた。
「この配属先だと私はどういうキャリアを歩むのですか。」
前田さんは会社の組織図を示しながら丁寧に説明した。
しかし返ってきた言葉は
「少し考えさせてください。」
エマントさんは結局ほかの企業を選んだ。
意中の学生を採用できなかった前田さん。
気持ちを切り替え面接やグループディスカッションでいかにインドの学生を必要としているかを訴えた。
「これからはエマージングカントリー(新興国)の時代。
まだまだ私たちの知らないニーズがあり皆さんに期待している。」
この日前田さんがリストアップした学生は20人。
限られた時間の中で面接を重ね有望な学生を見つけた。
ITを使った画像処理が専門で研究職に期待できる人材である。
(就職希望の学生)
「私は音響処理 画像処理の分野で研究を積み重ねてきました。」
早速採用の意向を伝える。
しかしこの学生は別の企業でも最終面接に進んでいた。
他社の面接に向かうところを引き留め最後の説得。
与えられた時間をすべて使い切り採用活動を終えたのは午前2時。
会場を後にした最後の企業だった。
後は学生からの返事を待つのみである。
翌日 大学から内定に応じる学生の名前が伝えられた。
早速学生に会いに来た前田さん。
採用が決まったのは3人。
最後まで説得を続けた学生もいた。
(採用が決まった学生)
「日本に行けることになりうれしい。
会社に十分貢献したい。」
(シスメックス 前田真吾さん)
「世界の名だたる企業と戦うことは大きなチャレンジ。
採用した学生たちに活躍してもらうことが第一で
日本企業として競争に勝ち残っていく舞台をつくっていきたい。」
インドを舞台にした熾烈な採用合戦。
国籍を問わず優秀な人材に来てもらおうという動きが加速している。
今回就職が決まった学生たちになぜ日本の企業を選んだか尋ねたところ
仕事に真剣に取り組む日本人の姿勢を学びたい
日本企業はチームワークが強いと感じているから
と話したそうである。
日本の企業でもいま外国人の際威容を検討している日本企業が全体の半数にのぼるという調査結果もある。
言葉や文化の違いが大きいにもかかわらず日本の企業を選んではいってこようと言うわけだから
そうした外国人の学生の能力を十分に引き出す環境を整えて定着を図っていくとか
企業側は採用した後の課題も大きい。