日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

三井物産社長 安永竜夫さん “挑戦しなければ何も生まれない”

2015-07-03 14:36:28 | 経済フロントライン

6月27日 経済フロントライン


大手商社 三井物産で世間をあっと言わせる人事が行われた。
32人抜きで新たに社長に就任したのは安永竜夫さん(54)。
“タフネゴシエーター”と呼ばれる粘り強い交渉力と冷静な判断力が評価された人事と言われている。
グループ全体で4万7千人が働く三井物産。
この巨大グループで安永さんは32人もの幹部を飛び越える異例の人事で
今年4月 社長に就任した。
石油などの資源開発をはじめ
食料やアパレル、不動産など幅広いビジネスを展開する総合商社。
三井物産は原油や鉄鉱石などの資源分野に強みを持っているが
去年から資源価格の下落で厳しい経営環境にさらされている。
三井物産は今年度最終利益が大幅に減少し
商社の中で3位になる見通しである。
安永さんはこうした難局に直面する。
安永さんが大切にしている言葉は
挑戦しなければ何も生まれない。
(三井物産社長 安永竜夫さん)
「同じことを繰り返しては新しいビジネスは生まれない。
 飛び込んでいけ。
 自分の足で開拓していけ。」
昭和58年に入社し製油所の建設事業などに携わってきた安永さん。
アジアやアメリカなど世界中を股にかけビジネスチャンスを追い求めてきた。
(三井物産社長 安永竜夫さん)
{千三つ(せんみつ)という言葉があって
 3割バッターではなく3厘バッターで十分。
 明日は次の獲物が来る。
 それを追い求めてやっていくのが我々のビジネス。」
40代に入り
社内で“タフネゴシエーター(手強い交渉人)”と評判を高めた安永さん。
そのきっかけは
ロシアからトルコに海底を経由して天然ガスを供給するパイプラインのプロジェクトだった。
総事業費3000億円超の巨大事業。
安永さんは日本企業側の代表を務める。
パイプラインに日本メーカーの製品を使うことを求めた安永さん。
一方 ロシアなど各国は別の国の製品を求め交渉は難航した。
安永さんは資金面の手当てまで提案することで
日本メーカーの製品の受注に成功したのである。
(三井物産社長 安永竜夫さん)
「交渉が佳境になったとき彼らは2日ぐらい平気で徹夜する。
 食事をしなくても平気だが
 我々はすぐ眠たい
 腹が減ると言っていると交渉にならない。
 最後は集中力・胆力。
 集中力が途切れた時に弱い判断をしがち。
 最後は肉をかっ食らいながら欧米人と戦う。」
業績の回復を図るため
インフラや食料など事業の多角化が課題の三井物産。
自ら積極的に動きビジネスチャンスをつかもうとしている。
(三井物産社長 安永竜夫さん)
「人に会って話をしてその中で新しいビジネスチャンスを見つける。
 今やっていることをさらに拡大するためにヒントをもらう。
 高いレベルでの関係を構築して深い関係にしたい。」
世界有数の資源メジャーのトップと会談。
今後 資源に加えて鉄道のインフラ事業などを協力していくことを話し合った。
(三井物産社長 安永竜夫さん)
「会社の潜在能力を出し切る。
 それを具現化させることが私の役目。」
先月 北海道で毎年恒例の新入社員による記念の植樹が行われた。
安永さんは
いま会社が置かれている厳しい状況を乗り越えていくためには
若い人たちの力が欠かせないと考えている。
(三井物産社長 安永竜夫さん)
「自分たちが挑戦していくという気概があればその結果が出てくる。
 挑戦しなければ何も生まれない。」

 

コメント