11月6日 おはよう日本
今や音楽性を表現しプロモーションに欠かせないミュージックビデオ。
実はこれを最初に作ったのはビートルズと言われている。
誕生から50年
ミュージックビデオは時代とともにどのように移り変わっていったのか。
11月6日午前0時
東京渋谷のCDショップで
ビートルズ初のミュージックビデオ集が世界で最も早く発売された。
当時のフィルムを最新の技術で修復した映像が収められている。
ビートルズが他のアーティストに先駆けミュージックビデオを製作した理由は
当時の過密なスケジュールにあった。
コンサートツアーに行けなくても
映像を送って全世界で歌う姿を見てもらおうとしたのである。
(購入した客)
「早く見たいです。」
「たぶん寝られない。」
ビートルズが生み出したミュージックビデオの文化。
1980年代に入り大きく花開く。
その中でもミュージックビデオを大きく変えたのがマイケル・ジャクソンである。
まるで映画のような大掛かりな舞台装置と特殊メークを駆使した映像は
当時の若者たちの目をくぎ付けにした。
このころから新たな表現の場として趣向を凝らしたビデオが次々に登場した。
しかしこうした動きは思わぬ影響を与えた。
(国内外の音楽に詳しいピーター・バラカンさん)
「豪華なビデオを作ろうという競争がすごく激しくなり
レコード会社としてもそれだけの投資をするなら
最初から売れる可能性を秘めたアーティストでないと契約しない。
レコード業界がすごく保守的になり
アーティスト間の経済格差がものすごく広がった。」
そんな状況にも2000年代に入ると変化が見られるようになってきた。
インターネットやスマートフォンなど新たな技術が普及したことで
誰でも手軽にビデオを撮影し一般に公開することができるようになった。
最近はそうした中から新たなアーテイストが生まれている。
人気シンガーソングライターのMACOさん。
MACOさんが知られるようになったのはインターネットの動画投稿サイトだった。
無名時代に洋楽のヒット曲を歌う姿を自分で撮影し
自作のミュージックビデオとして投稿した。
動画はツイッターやフェイスブックなどを通じ若者たちの間でまたたく間に広がった。
これまでの再正解数は4500万回を超えている。
その人気が大手レコード会社の目に留まり
去年メジャーデビューを果たした。
(シンガーソングライター MACOさん)
「みんなが無料で見られるツール。
いいPRになる。
チャンスはすごく増えている。
いろいろな人にスポットが当たる。」
バラカンさんはミュージックビデをの進化は今後も続くと考えている。
(国内がいの音楽に詳しい ピーター・バラカンさん)
「やっぱり優れた音楽があってそれに合わせた面白い映像。
これは時代が変わってもあまり変わらない。
5年後には全く想像できない展開もあるかもしれないが
楽しみにするしかない。」
ビートルズのミュージックビデオから50年。
時代とともにその姿を変えながらも
私たちに魅力あふれる音楽を届けてくれている。