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個人間取引 “消費”が変わる

2015-11-30 07:30:00 | 経済フロントライン

11月14日 経済フロントライン


スマートフォンでいま人気を集めているサイト。
消費者と消費者が直接ものを売り買いする個人間取引のサイトである。
「スマートフォンで簡単にできる
 少しでもお金になればいい。」
「急なお金がほしい時に自分の物を売る効率の良さがある。」
consumer(消費者)の頭文字を取り C to C と言われている。
民間の調査によるとネットを介した個人間取引の規模は
2年前の2,3兆円から
今年度は3,4兆円まで拡大すると見込まれている。
一方こうした取引はその実態を把握することが困難で
経済にどのような影響を及ぼしているのかはっきりとわからないのが実情である。
国内総生産の成長率昨年度は実質-0,9%
ところがこの数値には個人間取引を含めたネットの取引の多くが反映されていない。
証券会社の試算ではこうした取引を含めると+0,6%になっていたのではないかとしている。

個人間で物の売買を頻繁に行っている長谷部さん。
この日は暖房器具を売りたいという女性のもとを訪れた。
長谷部さんが利用しているのは家電や家具など売りたい人と買いたい人をつなぐサイト「ジモティー」。
売りたい物がある人が商品を無料で登録。
買いたい人が売り主に連絡できるようになっていて
交渉がまとまれば原則直接会って取引を行う仕組みである。
現在サイトへのアクセス数は月400万以上にのぼる。
(戸田真紀さん)
「留学することになって一人暮らしの家具を処分しないといけなくなった。
 すぐ受け取りに来ていただいてお金のやり取りをさせていただく。
 本当にサクッと終わるのでうれしい。」
(長谷部誠さん)
「直接会うことでちゃんとしたものかどうかその場で確認できる。
 お会いして相手の人柄がわかるので安心して取引ができる。」
長谷部さんはこれまでこのサイトを通じて
布団やこどものおもちゃなど9品を買い取った。
おもちゃ4点 1000円
カーテン 1500円
布団 4000円
暖房器具 3000円
暖房器具 6000円
棚 1500円
リサイクルショップなどの買うよりも安く手に入れることができたと言う。
(長谷部誠さん)
「中古で済ませられる物は中古で構わないという考え方。
 今はたくさんの人が売りたいものをサイトにアップしてくれているので
 毎日のぞくと必ず何か新しいものがある。
 それを見て必要な物をさがすのが楽しい。」
消費者の中には売ることを前提にして物を購入する人も出てきている。
主婦の渡辺さんが利用しているのはブランドの子ども服を専門に扱うサイト「キャリーオン」。
その仕組みは
服を売りたい人はこのサイトの運営会社に服を送るとポイントがもらえる。
運営会社はサイトに載せる商品の写真撮影から購入者への配送までをすべて代行してくれる。
さらに売った人はこのポイントを使って商品と交換することが出来る。
渡辺さんは今月
2人の子どものために有名ブランドの新品の洋服を買った。
子どもが成長し着られなくなっても簡単に売ることができるようになったので
多少高くても購入するようになったと言う。
渡辺さんは少しでも高く買ってもらうための工夫をしている。
「子どもの名前を上のタグに書いてしまうとブランド名も隠れてしまう。
 なるべく横のタグに名前を書くようにしている。
 割と安いものを着倒すスタイルだった。
 今は少し良いものを買う。
 小さくなったら売りに出すことが出来る。
 今は後々どのように売れるかを見越して買い物をするようになった。」
こうした個人間の取引が増えている背景には
消費者のコスト意識の高まりがあると専門家は言う。
(ニッセイ基礎研究所 生活研究部 井上智紀さん)
「経済的なところで行くと所得が伸び悩んだ時代が続いていたので
 限られた収入の中でどれだけ自分に取って価値の高い物やサービスを購入するのか。
 中古品を含めコストパフォーマンスのいい商品を選ぶ意識が強くなってきている。」
さらに消費者の中には
自ら商品の作り手となり売り出す人も出てきている。
主婦の早川さんと妹の山本さん。
趣味で作った雑貨や小物をサイトを通じて販売し人気を集めている。
2人が利用しているのが手作りの商品を売買できるサイト「minnne」。
2人が作った悪せありー収納棚(1、300円)。
市販のフォトフレームを加工して作った。
月に150個ほど売れる。
欲しいという人の要望を取り入れたセミオーダーの商品も作っている。
花の髪飾り(1,800円)は色やデザインなどの色やデザインなどの希望を客から聞き完成させた。
(姉 早川博子さん)
「企業の姉をしてうちが同じ商品を作っても絶対にかなわない。
 『こうですか ちがいますか』と繰り返しやりとりして
 お客さんが本当に『よし』というまで何度もやり取りできることが強み。」
このサイトの運営会社では
売り手から販売額の10%を手数料として得ている。
少しでも利用者を増やすため
商品の写真の撮り方の講習会を開いた。
3年前にサービスを開始したこのサイト。
今では15万人が商品を売りたいと登録している。
(サイトを運営する GMOパペポ 岡野佳世さん)
「オーダーが細分化しているというか消費者の希望が細かいものになってきている。
 それに対応できるというのはハンドメイドの魅力。」
 うるものがあれば個人間で取引できるのでもっと増えていく。」




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