5月18日 おはよう日本
いまシリコンバレーでホットな話題と言えば
画像処理に使われる半導体。
圧倒的な性能を次世代に応用しようと注目が集まっている。
カリフォルニア州サンノゼで開かれたITのイベント。
画像処理の技術を専門にする半導体メーカーが開催した。
中でも注目されたマシーンは
まず0秒で全身を3Dスキャンし
撮影したデータを使って自由自在に動きをつけられる。
1993年に創業したメーカー エヌビディア。
画像処理を行う半導体=GPUを手掛けている。
元々はゲーム用に開発した。
基盤にはアップルの最新のノート型パソコン150台分の計算能力がある。
1990年代に日本で発売されたゲームは
キャラクターや背景をスムーズに動かすためにこのメーカーの製品が使われた。
それから20年以上。
よりリアルで迫力のある映像を求めるユーザーの声にこたえるうちに
画像処理の技術をどんどん高めていったのである。
(エヌビディアの技術者)
「映像のリアルさを求めるゲームユーザーの要求はとどまることを知りません。
ゲームに使われるGPUはさまざまなことに応用できます。」
ゲームの画像処理で培われた高い計算能力。
その性能を他の分野に生かそうという動きが一気に広まった。
その1つが自動運転の分野である。
周囲の状況を3Dスキャンで瞬時に認識。
詳細な地図情報と重ねて数センチ単位で位置を把握し
どこを走れば安全課を見極める。
5月10日にはビックニュースがCEOから発表された。
(エヌビディア ジェンスン・ファンCEO)
「トヨタが自動運転開発に我々の製品の採用を決めました。」
会社ではかつてゲームの性能を飛躍的に高めたのと同じように
自動運転やAI(人工知能)の技術を大きく進展させたいと考えている。
(エヌビディア ジェンスン・ファンCEO)
「人工知能の技術などで未来を切り開いていきましょう。」
エヌビディアの技術が広く知られるようになったのは2012年。
画像認識の実験で
グーグルがCPU2,000個を使用したのに対し
エヌビディアはGPU12個で実現したということで
それをAIの研究者が知ったのがきっかけである。
きらりと光る技術でリッチな分野を独占する。
シリコンバレーの勝利の方程式である。