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小規模農家の“自家用野菜”を 新たな野菜流通の挑戦

2017-06-23 06:15:00 | 報道/ニュース

5月31日


広島では従来の青果市場を通さない新たな野菜の流通が始まっている。
目を向けたのは
主に自分で食べるために野菜を育ててきたという規模の小さな農家である。

広島県産の食材にこだわった飲食店。
ソースをつけて食べるバーニャカウダには採れたばかりの野菜や山菜が使われている。
(客)
「おいしかったです
 すごく。」
「野菜の香りがある。」
この野菜を作ったのはほとんどが“自給的農家”である。
主に自分たちで食べるために生産する小規模農家である。
広島県安芸高田市の山あい。
この自給的農家に目を向けた野菜の販売会社がある。
社長の有政雄一さん(48)は
8年前にUターン。
規模の小さな農家が多い地域で
これまでとは違う野菜流通の仕組みを作った。
自給的農家はほとんど出荷をしない。
それでも個々の野菜を集め一定量を供給することで
商品としての価値を生み出そうと考えたのである。
(有政雄一さん)
「ほとんどの場合は自家用で
 消費されるのが少しで
 近所に配られたり
 あとは腐ってまた畑に返って肥料になってました。
 もしかしたら市場流通しているよりもたくさんの野菜が各地域に埋まっている可能性があります。」
連携している農家は近隣の約60軒。
作る作物の種類をまかせることで
少量でも多品種の野菜集積を目指している。
週3日野菜を提供している永浜百合子さん(69)。
自家用だった野菜が売り物になることに喜びを感じ
最近では珍しい品種の野菜の栽培にも積極的に挑戦している。
焼肉に巻いたりサラダに使ったりするステムレタス。
カーボロネロという西洋野菜は
イタリア料理などで飲食店で需要があると聞いて作り始めた。
(永浜百合子さん)
「持っていったら喜んでくれる。
 またいいものを作ろうかなという気持ちにつながりますよね。」
永濱さんは作る品種を以前の2倍以上に増やし
年間50万円以上の収入を目指している。
会社に集まる野菜は1日に約70種類である。
主な販売先は継続的に買い取ってくれる広島の飲食店である。
インターネットを使って
市場を通さず直接販売する。
販売サイトでは
大きさや量が一目でわかる写真に味などの特徴が伝わるコメントを添えて具体的に示す。
野菜を購入している飲食店では
珍しい野菜が手に入るようになったことで野菜を使った日替わりのメニューが増えた。
(飲食店店主)
「やっぱり鮮度という面では抜群に良い。
 いろんな種類があるのは強みだと思う。」
販売サイトを起ち上げて4年。
今期の売り上げは3,000万円を超えて初めて黒字になる見通しである。
(有政雄一さん)
「飲食店の反応もそうですが
 この野菜は求められてるわと。
 おそらく必要な事業・流通形態になるはずだし
 その担い手のひとつとなっていきたい。」
小規模農家の野菜を流通させる新たな仕組み。
農業の振興につながるのか注目されている。

この事業は“潜在的農業の担い手を呼び起こす仕組み”として注目されていて
有政さんの会社には全国各地から販売業者が視察に訪れているということである。






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