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世界で加速“EVシフト”最前線 ③EVシフトに日本は 

2017-10-26 06:00:00 | 経済フロントライン

9月30日 経済フロントライン


9月
フランクフルトモーターショーを訪れた日本のビジネスマン。
大手自動車部品メーカー ケーヒン執行役員 島田育宜さんである。
食い入るような視線の先には充電器や電池。
電気自動車の部品を丹念に見て回っていた。
(ケーヒン執行役員 島田育宜さん)
「EVシフトは加速度的に感じています。
 何かやらないと生きていけない。
 2030年の時点で我々の会社
 製品カタログがどうなっているのか
 イメージしながら危機感を持ってやっています。」
この会社はホンダとの取引で業績を拡大。
生産拠点が海外を含め38か所。
従業員は2万2,000人にのぼる。
手掛けているのは主にエンジン部品。
精密な技術を売りに燃料の噴射装置などを生産してきた。
今年4月
島田さんはあるプロジェクトを任された。
電気自動車に搭載する新製品の開発と販路の開拓を始めたのである。
去年公表された金融機関のリポートによって
EV化が進むと受注が減るメーカーの1つと指摘されたことで
開発に拍車をかけたのである。
(ケーヒン社長 横田千年さん)
「やはり今までの100年間の仕事のやり方と全く変わる。
 エンジン系の部品メーカーは早めに舵を切らないと間に合わない。」
長年培ってきた技術力を生かして開発してきた製品は
モーターに送る電力をち密に制御する装置である。
はたして自分たちの製品は通用するのか。
向かったのは中国上海
自動車部品メーカーの展示会である。
中国メーカーの担当者に島田さんは直接売り込めると考え
始めて出展した。
(ケーヒン担当者)
「この製品はいまは日本で生産していますが
 いずれ中国で作ることも可能です。」
製品に強い関心を示したのは
新興自動車メーカーとのパイプを持つ中国企業の開発担当者。
製品をつぶさに見つめ説明を求めてきた。
ブースに招き入れ2時間にわたって技術力をアピール。
後日詳しい商談をしたいと持ちかけられた。
(中国部品メーカー担当者)
「今日は技術の面でより深く理解できました。
 有力な取引先として検討しています。」
いま日本の部品メーカーの間では
EVシフトへの足がかりを築こうという動きが強まっている。
9月に東京で開かれた自動車部品の展示会。
ある経営者の講演にひときわ多くの人がつめかけた。
現れたのは中国の電気自動車メーカーBYDの幹部。
日本のメーカーに電気自動車の部品を作るよう促したのである。
(ビーワイディージャパン 劉学亮社長)
「自動車がすべて電気自動車に
 ハイブリッドではありません。
 電気自動車
 これが1つの国が発展していく方向でもあるわけです。」
講演が終わると取引のきっかけを作ろうと名刺交換に長い列ができた。
(充電設備会社)
「ある程度は予想してましたが
 これほど急に盛り上がるとは想定してませんでした。」
(変速機関連メーカー)
「本格的に動かないともう波に乗れない。
 危機感しかないです。」
(ビーワイディージャパン 劉学亮社長)
「技術者 能力を持っている日本企業が
 BYDの電気自動車だけじゃなくて
 電気自動車の世界に多く参加していくことが
 日本の産業を活性化させていく欠かせない一歩。
 うちは日本のみならずすべてウェルカム。」





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