日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

正確無比 イスラエルの農業システム

2019-01-11 07:00:00 | 報道/ニュース

12月9日 国際報道2018


国土の半分以上が砂漠で
水資源が乏しいイスラエル。
いま収穫のピークを迎えているのがアボカドの農場である。
多くが外国に輸出されている。
競争力を高めるために欠かせないのが
栽培に必要な水と
肥料にかかるコストの効率化である。
そこでこの農場が導入したのがAI(人工知能)による栽培システムである。
土の中の水分や養分を24時間監視。
最新の気象情報と過去の栽培データをふまえて
AIがベストなタイミングで最適な量の水と肥料を供給する。
(農場主)
「新しい農業システムのおかげで
 水を20%も節約できるようになりました。」
こうしたハイテク農業の土台なっているのが軍事技術である。
イスラエルのミサイル防衛アイアンドーム。
ハマスが発射するロケット弾を迎撃するため各地に配備されている。
隣接するガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスとの衝突を繰り返してきたイスラエル。
11月にはガザ地区から500発近いロケット弾による攻撃を受けた。
発射されてから着弾まで短いときは20秒の猶予しかない。
これに対抗したのがアイアンドーム。
被害を与える可能性があるロケット弾を瞬時に選びだし
合わせて100発を撃ち落とした。
AIがロケット弾が発射された瞬間にさまざまなデータを解析し
迎撃命令を出しているのである。
アイアンドームの命中率は90%を誇る。
この高い技術に着目したのがイスラエルの農業メーカーである。
長年蓄積されたさまざまな栽培データと
紛争で培ったシステム技術を融合できないかと考えたのである。
(軍事技術を農業に転用したメーカー)
「新開発のためもっとも正確なシステム技術を探し
 イスラエルの軍事技術に行き当たりました。
 それがアイアンドームの開発企業で
 われわれは農業用への転用を願い出ました。」
3年間に及ぶ共同開発が実りようやく製品が完成。
この秋からは外国でも利用が始まり
日本の茶畑にも導入されている。
イスラエルからはシステムを通じて各国の農場の様子をつぶさにモニタリングしている。
南米ペルーのサトウキビ農場や
中国やインドなど世界11カ国の合わせて30か所に出荷され
すべり出しは上々だという。
(軍事技術を農業に転用したメーカー)
「イスラエルならではのイノベーションを生かして
 軍事技術を転用し農業技術を向上できました。
 この技術は農業にとって革命的なものです。
 世界にどんどん広げていきたいです。」

イスラエルは軍事技術を民間に転用しハイテク製品を生み出すことを得意としていて
“中東のシリコンバレー”との呼ばれている。




コメント