1月9日 国際報道2019
中国では中学生の通学にジャージ姿が一般的である。
でも本人たちはどう思っているのか。
(上海の中学生)
「ジャージは動きやすいし
学校で着替えなくていいので便利です。」
「ダサくていやです。
実用性とカッコ良さは別です。」
賛否両論あるようだが古くからの習慣にいま変化が起きている。
きっかけは2014年3月
当時のアメリカ大統領夫人のミシェル氏が北京の中学校を訪問したときのこと。
“大統領夫人の前にジャージとは恥ずかしい”と批判が続出。
学生服導入を求める世論が高まった。
これを受けて2015年
中国政府は全国の学校に制服の導入を進めるよう通達。
その結果
私立学校を中心に学生服をつくる学校が増えていったのである。
去年 上海で開かれた学校制服博覧会。
国内外のアパレルメーカーなど100社以上が出展。
おしゃれなデザインの制服が数多く展示され大盛況となった。
小学生から高校生まで合わせて2億人の児童がいる中国。
学生服の市場規模は8,000億円以上にのぼると言われ
企業の参入が相次いでいる。
中国の大手アパレルメーカー。
もともと子供服のメーカーだが2016年に制服部門を新たに起ち上げた。
売れ行きは絶好調。
2017年に3億2,000万円の売り上げは
2018年に6億4,000万円と倍増。
今年は去年のさらに倍の12億8,000万円を見込んでいる。
(中国アパレルメーカー幹部)
「顧客はより高品質なものを求め需要も増えています。
さらに研究開発を進め
中国のトップブランドに成長したい。」
日本企業の進出も始まっている。
日本の大手繊維メーカー ニッケ。
少子化により日本国内の市場の先細りが懸念されるなか
中国で新たな販路の拡大を目指す。
(ニッケ 上海支社)
「日本の制服の強みは長持ちすること。
そういう部分で中国で品質をPRしていきたい。
本当に魅力ある市場という認識を持っている。」
中国での学生服導入はまだ始まったばかり。
巨大な市場を狙って国内外のメーカーの競争が激しさを増しそうである。