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ランドセル

2019-04-04 07:00:00 | 編集手帳

3月8日 編集手帳

作者は仙台市の小学1年女子という。
タイトルがほほ笑ましい。
「ランドセルのしゅぎょう」。
先日、
読売KODOMO新聞が募集した作文の審査をしたとき、
“修業”の一端をのぞいた。

<お母さんが「お米みたい」とわらいます。
 ほんとうに、
 はかったら4・7キロあって、
 お米と同じでした。
 おもいランドセルはからだをつよくするしゅぎょうみたいです>。
問題はランドセル自体ではなく、
その中身と入りきらない学習道具だろう。

体操着、
絵の具セット、
習字道具、
リコーダー…
時間割によっては副教材を山と抱え歩くことになる。

体重を考えれば、
大人が米俵を運ぶ感覚に近いかもしれない。
文部科学省は昨秋、
持ち物を減らす配慮を求める通知を出した。
「脱ゆとり教育」以降、
教材はだんだんと重みを増し、
体の痛みを訴える子が増えたためという。
「置き勉(強道具)」が一つの策といわれる。
春の年度替わりを前に、
先生方は知恵の絞りどころだろう。

軽やかにてくてく歩く子供たちの通学風景は街を明るくする。
重い、
痛い…
かわいそうな事件が絶えず、
幼い悲鳴に敏感になっていることもある。

 

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