3月27日 国際報道2019
経済成長と少子化
この2つが相まって中国で加熱しているのが子どもの習い事である。
お母さんにメイクをしてもらって衣装に着替えたら
華やかなファッションショーの始まり。
大人顔負けの表情だが
実は習い事教室が開いた発表会である。
子どもモデルの教室は人前で自分を表現することで心身ともに成長できると
人気の習い事である。
東部の浙江省織里。
子供服の店や企業が軒を連ね“子ども服の都”と呼ばれている。
習い事も“子ども服の都”ならでは。
子どものモデル教室の生徒は2~15歳までのおよそ270人。
地元の子ども服メーカーと提携していて
オーディションに受かればショーに出るチャンスもめぐってくる。
レッスンは土日の週2日
日曜日は1日中みっちり特訓である。
親たちは月に2万6,000円ほどの授業料を払う。
5歳の陳諾ちゃんは自分の意志で教室に通い始めた。
お父さんは会社で子ども服の買い付けを担当している。
たまたまお父さんの取引先からモデルを頼まれやってみたら
とっても楽しかったのだそう。
モデル教室に通い始めて数か月。
思わぬ幸運ももたらしている。
(陳諾ちゃんの父親)
「実は仕事の助けにもなっているんです。」
娘に新作を着せて写真をネットにアップするとたちまち売り上げが増加。
今では店の看板モデルである。
ブームにあやかろうと“モデル移民”も現れている。
去年新疆ウイグル自治区から移り住んできた女性。
夫と離婚したあと
小さいときからモデルをしていた息子の可能性を広げてあげたいと
思いついたのがこの町への移住だった。
(“モデル移民” )
「生まれてすぐ皆に可愛いと言われて
友だちに勧められ
マネージャーも紹介されました。」
移住をきっかけに娘もモデルデビューし
わずか数か月で次々に仕事が舞い込み
月収は2人合わせて16万以上である。
(“モデル移民” 陳さん)
「もっと多くの人に知ってもらうことは息子にとってチャンスですよ。」
季節は春目前。
新作発表会に向けて開かれたオーディションに陳諾ちゃんとお父さんの姿があった。
小さな子どもにハプニングはつきものだがそこは厳しいビジネスの世界。
審査員の目が光る。
そして陳諾ちゃんの番。
結果やいかに。
(オーディション審査員)
「彼女は風格がありルックスもいい。
表現力も安定していますよ。」
見事ショーへの切符を勝ち取った。
(陳諾ちゃんの父親)
「習い事は続けるべきだし
好きなことをやめさせるわけにはいきません。」
(子どもモデル教室校長)
「季節ごとにチャンスがあるし
政府からも支持されています。
子どもモデル市場はまずます成長するでしょう。」