12月28日 Bizプラス
iPS細胞は体のあらゆる組織や臓器になるとされ
再生医療などへの応用が期待されている。
こうした市場は10年で約15倍になると見込まれていて
様々な業種からの参入が相次いでいる。
電機メーカーとしてのノウハウを生かして参入したのがSONY。
11月 培養したiPS細胞の中から
研究に適したものを取り出すことができる装置を発売した。
この装置はSONYが得意とする技術を応用して開発された。
ブルーレイなど光ディスクを読み取る技術である。
光ディスクは1,000分の15ミリという細かい溝に刻まれた情報を
レーザーで読み取る。
この技術を応用して
細胞の大きさや形などから研究に適したiPS細胞を瞬時に見分けることができる。
発売以来 研究機関や製薬会社などから注文や問い合わせが相次いでいる。
(ソニー バイオサイエンス事業室 篠田昌孝担当部長)
「研究開発の分野で細胞分析は今 非常にホットな領域。
弊社が持つ技術力は市場開拓の大きな突破力になる。」
富士フィルムが開発を進めているのが細胞を大量に培養するための素材。
「私たちが開発している素材を使ってiPS細胞を培養している。」
iPS細胞の研究が進めば需要が飛躍的に拡大しているとみている。
材料となるのがコラーゲン。
写真のフィルムに使われていたが分子の構造を変えると細胞を培養することができる。
実用化に成功すれば培養にかかる時間を短縮でき
iPS細胞の研究もスピードアップできるという。
(富士フィルム 石川隆利取締役)
「再生医療の市場はまだまだ小さいが
今後10年間で大きく伸びていく。
細胞を培養する材料の提供を大きな事業の柱にしていきたい。」