
グローバル化の進行とともに、皮肉にも排外主義が強まっています。
グローバル化が進むことで、外国人との交流が進み、異文化をもつ人を尊重しあい、共に日本社会で生きていくことが求められます。
なのに、外国人を締め出すとか、他国との外交に「力」で臨むという言葉や行動が、さかんに聞こえてきます。
学校では、子どもたちに力関係に基づく仲間関係を否定し、対等な関係でつながることを、大切な価値観として教えています。
その点で、わたしは、今の世界情勢をとても残念に思っています。
こういうと、「国や国民の安全を守るためには、他国に「力」で対抗することも必要だ。なにを甘い理想を言っているのだ。だから学校の教師は・・・」という声が聞こえてきそうです。
しかし、やはり教育は大きいと考えます。子どもたちには、人の痛みがわかるように育ってほしい。
学力も大事ですが、人の痛みがわかる子になれば、ある意味、教育は成功だと思います。
私たちにできることはまず、近くにいる人と対等な関係で、仲良くすることです。
どんな時代にも希望はあり、人はそれがあるから生きていけます。
子どもに希望を伝えることも、教育の役割であると思います。
文化祭の日には、ふだんクラスになじみにくい生徒のなかにも、いっしょに活動や発表をしていまた子もいました。
人とのつながりを、みんな求めています。
学校行事などで、ひたむきにがんばる三中生の姿や仲間といっしょに活動する様子にふれると、子どもが学ぶのは「力」ではない。人の痛みがわかることである。
その思いを強くしました。