
先日、教職員の研究会で、私が発言して意見を述べていると、斜め前にいた女性の教員が、「ウンウン」とうなずきながら聞いてくれていました。
全校朝礼で、私が話すと、三中の子は顔を上げて、じっと聞いてくれます。
なかには、やはりうなずきながら聞いてくれる子もいます。
うなずきながら聞いてくれると、またうなずきのうまい人に出会うと、こころのなかで嬉しくなりす。
うなずきのうまい人は、絶妙のタイミングで首をたてに振ってくれます。「そうですね」という気持ちが伝わってきます。
話し手はさらに話しやすくなります。こころがのってきます。
もし、よい話ができたとするなら、それは、話し手だけで成し遂げられたのではありません。
話し手の「わかってほしい」という気持ちと、素晴らしい聞き手がつくる共同作業たと思います。
なぜそれほどよいタイミングでうなずくことができるのでしょうか。
それは、聞き手の相手をこころから理解したいという気持ちに支えられているからです。
この生徒は理解しようとしてくれている。私の話を受け止めようとしてくれている。
このように感じて、私のこころは温かくなります。
理解しようとしてくれる生徒が多いほど、わたしは若い子どもたちから、エネルギーをもらい、イキイキとしてくる自分に気づくのです。
うなずきは、日常生活でのありふれた行為であり、あまりその効果を考えないですが、とても深い行為だと、考えます。
話すことが苦手な人もいるでしょうが、聞き手にまわり、相手を知りたいという気持ちさえあれば、よいうなずきはできるのだと思います。