箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

大事なもの

2018年08月26日 18時57分31秒 | 教育・子育てあれこれ



平和の学習をすると、中学生が、感想でよくいうことばがあります。

「戦争中は、当たり前のことが当たり前でなかったことがわかた」と夏休みの課題であった平和作文によく書いています。


私が、魅力を感じる人の中に、平田オリザさんがぃます。

彼はケストナーの児童文学「どうぷつ会議」を、中学生のときに読んだことを思い出し、次のように書いています。

この本を動物と人間を対比させ、人間の愚かさを描いている作品と評しています。

その例として、

2004年に日本プロ野球は、ストライキをしたことがあります。

当時、プロ野球は下火になっていると言われていました。

でも、いざストが行われると、ナイターのない夜をさみしいと感じた人が多くいました。

人間って、いちばん大事なものは、失ったときにわかるということです。



そうなのかもしれません。

「星の王子さま」では、「いちばん大事なものは、目に見えない」と言っています。

いちばん大事なもの、それは人によってことなるでしょうが、中学生には、例えば衣食住について、ありがたかさを感じるべきかもしれません。

当たり前のようにご飯を食べれたり、着たい服を着れたり、学校に通えることなどは、あまりにも当然すぎて、その大切さを感じることは少ないです。

生きがいを育てる学校

2018年08月26日 11時33分56秒 | 教育・子育てあれこれ



明日から2学期が始まります。

生徒たちは、夏休みの思い出をいろいろと抱え、学校生活に戻ってきます。

どの生徒も、充実した学校生活になるように願っています。

とくに、個人やグループのなかでの人間関係を大切に思いがちな生徒たちが増えています。

そんな生徒たちが、クラスや学年の という集団の一体感やつながりに価値を見いだし、いわゆる「団結」を体感してほしいと思います。

文化祭や体育祭を通じて、クラスや学年に所属する満足感や幸福感を高めることが2学期のねらいです。


さて、幸福感について、述べます。

日本人の「幸福度」は、行動成長期であろうと、オイルショック期であろうと、バブル景気の頃であろうと、その後の低成長期であらろうと、あまり変わっていないそうです。

戦後の1950年代から2010年代のほぼ半世紀で、日本のGDPは6倍にもなりました。

ということは「幸福度」は、時代の景気や賃金が多いとか少ないとは、関係がないということになります。

では、人はどんなときに幸福を感じるのでしょうか。

「幸福度」は、ひとことで言えば「生きがいの度合い」はないでしょうか。

人に役立つことができる。

人に感謝する。

困難に向かっていく。

人を愛する。

これらを大切に温めて、日々の生活を送っていくことが「幸福度」でないかと思うのです。

幸福を感じる人になるには、学校教育の役割も大切です。

なぜなら、集団生活を送る学校には、多様な他者がいるからです。

生徒が生きがいを感じる環境が学校に必要であり、これは約半世紀以上も変わらない普遍の役割でないかと考えます。