箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

ダブルスでは、一人では出せない力がを出せる

2018年08月05日 16時45分24秒 | 教育・子育てあれこれ




今日は、バドミントン部の池田箕面豊能郡大会が、箕面三中を会場に行われました。

午前中は団体戦、午後からはダブルスとシングルスで対戦しました。

三中体育館ギャラリーは、いっぱいの応援者で埋まっていました。

さすがに、3年生ともなると、ラケットを振る強さは鋭いものです。


さて、昨日は卓球でしたが、今日はバドミントンの話題をとりあげます。

バドミントン選手だった潮田玲子さんは、2012年に現役を引退しています。

彼女は現役時代に、ダブルスについてのインタビューで、次のように語っています。

ダブルスの魅力とは、ペアの呼吸やリズムがぴったり合う心地よさで、それが合うと、自分一人じゃ出せない力が湧いてきます。

潮田さんは小椋さんと組んで初めて、このとに気づいたそうです。

また、次のことも言っています。

「相方がミスをしたときは、責めるよりも『かばえなかった自分が悪い」と思うんですよ。
オグッチがミスしたとき、向こうは申し訳なささそうに謝るんですが、私もまた『カバーできなくてゴメン』って心から思う。
二人だけど一つ、という感覚なんです。」

こういうのが、ダブルスを組む、お互いの感覚なんだと思います。


また、アスリートには「ゾーン」という究極の集中状態を体験するときがあると言われていますが、潮田選手もそれを経験したことがあるそうです。

ペア解消が決まって、オグシオとして出る最後の大会のときでした。

決勝の相手はスエマニの二人でした。

第2ゲームで、オグシオペアは、15対19で劣勢でしたが、突然、まわりから音が消えました。

観客席からの歓声も聞こえず、まるで映画のワンシーンみたいな静寂に包まれました。

そして対戦相手の動きがスローモーションのようにゆっくり見えはじめました。

その不思議な感覚のまま、6ポイントを連取して、逆転勝ちをおさめたのでした。

中学生には、まだ「ゾーン」という集中状態に達することはないでしょうが、プロのアスリートのなかには、この領域に達する人がいるのだと、私は思います。

最後に、潮田さんは「勝負とは、逃げずに向き合うものだ」という言葉も残しています。